『ファミリー・バイブル』キャストインタビュー


前列左から長永宏伸役 小野友樹さん、逸木茉莉衣役 真堂圭さん、逸木典章役 千葉進歩さん
後列左から野田恭子役 石田嘉代さん、野田英一役 金田隼人さん


――収録のご感想をお願いします。

小野さん:宏伸役の小野友樹です。台本を読んだ段階から、すごく暖かさに溢れた作品だなと思っていました。
途中でこの後どうなってしまうのかわからない、幸せを脅かされるような出来事があったりするんですけれど、
そんな状況でも、家族の絆を強めながら、宏伸と典章さん、茉莉衣が徐々に本当の家族になっていく様を読んでいると、
実家や家族が恋しくなりました。

千葉さん:典章役の千葉進歩です。久々にBLをやらせていただいて、「……BLではない?」「BLですよね?」って、
男同士の掛け合いがそこに入っているだけで、違うジャンルということもあるのかなと思うくらい、
女の子キャラクターがちゃんと表に出てきて、掛け合いをしてというのが、すごく新鮮でした。
もちろん宏伸との甘いシーンもちゃんとあったんですが、三人で掛け合いして、楽しかったり悲しかったりという
ドラマ展開は他にないなと思うと、これはこれでBLのまた一つ扉を開けた、新しいジャンルなんじゃないでしょうか。
小野さん:(感心)
千葉さん:僕もそんなに全部を知っているわけではないんですが(笑)。やっぱり掛け合いには色んな楽しさがあると思うので、
こういうアットホームな作品がもっともっと注目されて欲しいです。いい作品を皆さんに紹介できる嬉しさと、
関われたありがたさを、いっぺんに感じましたね。

真堂さん:茉莉衣役真堂圭です。暖かいパパとちょっと頼りないダメなお父さんに挟まれて、すごく楽しくやらせていただきました。
収録の最初はちょっと緊張してたんですけど、お話が進むに連れてだんだん打ち解けて、現場が暖かい空気になっていくのが
すごく実感できたのがいいなって思いました。

 

――ご自身が演じたキャラクターのご感想をお願いします。

小野さん:宏伸はすごくダメな、とりあえずダメみたいに言われる。
真堂さん:ちょっとね。ちょっと(笑)
小野さん:ちょっとダメなところが似てるなと思いながら。ちょっとですよ。ちょっとダメなだけなんです、そんなダメじゃないです。
千葉さん真堂さん:(笑)
小野さん:たぶん僕に子供ができたらすごい可愛がるだろうなと思ったんです。そして子供が茉莉衣ちゃんだったら
いいなとも思いながら演じてました。
千葉さん:茉莉衣と名づけたいの?
小野さん:それぐらい。本当に好きです。
真堂さん:こっちを見て言わないで。
一同:(笑)
千葉さん:これは一つの中の人のコミュニケーションです。誤解のないように(笑)
小野さん:誤解のないように(笑)
千葉さん:苦情はアトミックモンキーまでお願いします。
小野さん:すみません(汗)えーと、何が言いたかったかというと、宏伸のように子煩悩なところとか、ダメなところとか、
そういう愛すべきところがあるキャラクターっていうのがすごく好きで、またその中に自分を投影できる部分があると、
どんどんキャラクターに入り込んでいくことができるんですが、宏伸をやらせていただいたことで、最後は僕も家族の一員に
なれたかのような暖かさの中にいた気がしたので、この作品に出会えてよかったなぁと思ってます。

千葉さん:僕の役は一人で娘をずっと育ててきたお父さんなんですが、最初から男性が好き、女性が好きということに囚われない、
人間が好きというか、好きになった人が好きというタイプなのかな、と。過去に色々あったので、演じる際に、
彼はどういう立場なんだろうと考えた時、男性として男性が好きなのか、でも女性的な部分もあるしな、なんか女性の確信犯っぽくない?
どこか腹黒さもない? と色々なものを感じつつ、でもそんな賢さもあるけれど抜けているところもあって、なんて幅の広い
キャラクターなんだろうと思いました。最初は原作、音響側の意向があると思うので、あえて僕の中では、あまりこういうキャラだと
決めつけないでやらせていただいて、一緒に作っていった結果、「あ、男手一つで女の子を育てることを考えたら、父親役も母親役も
やってきたんだから、両方の面を持っていてもおかしくないんだよな、と自分の中で結論を出しました。
もちろんそれだけじゃなくて、典章には真っ直ぐなところ、一生懸命なところがあって、それをちゃんと娘さんが見ているからこそ、
こんな娘さんに育ったんだなというのを改めて思うと、キャラを超越して素敵だなと思います。
キャラの話だけじゃなくなっちゃいましたね(笑)

真堂さん:茉莉衣は最初、すごく子供らしい面がいっぱい出てきたいんですけれども、だんだん内に抱えるものがあったり、
実は何かをすごく我慢しているところがあったり、耐えるというか、ちょっと色々含んだところが子供なりにあるんだなと思いつつ、
それでも明るく楽しくできているのは、お父さんとパパいるお陰なんだっていう、暖かい家庭のあり方というか、そういう親子関係って
すごくいいなと思いますね。あと、典章さんがひろくんを誘う手管が素晴らしいので、茉莉衣も将来お父さんのようなやり手に。
小野さん:やり手……。
千葉さん:それはどうなんだろうね?
小野さん:それはダメだよ、茉莉衣ちゃん。ダメだよ、そんなの。俺は許さない。
真堂さん:たぶんすごくお父さん似になっていくんだろうなって。あと、ひろくんの真っ直ぐさも受け継いで、
どんどんいい女になっていけばいいなって、なんか親心を持ってしまいました。

―――ご自身が子供を持つなら、どんな子がいいですか?

小野さん:茉莉衣ちゃんです!
真堂さん:早い(苦笑)
千葉さん:(笑)
小野さん:本当にできた子ですって、茉莉衣は。本当に茉莉衣ちゃんは良い子というか、経験してきているものが普通の家庭で
育った子供とは違うからこそ、色んなことを考えているだろうし、多少ませている今の子以上に大人な部分があると思うんですよ。
なので、あそこまで超しっかり!じゃなくてもいいんですが、人の心の機微がわかる子供がいいな。

千葉さん:僕は体を動かすのが好きなので、一緒に体を動かせたら嬉しいな、というのと、今は飼ってないんですけど、
動物も好きなので動物を可愛がる子とかいいですね。
小野さん:あ…欲しかった回答は、こういうことですね、きっと。
千葉さん:あげよっか?
小野さん:僕も動物が……って、今更もらえないです。
千葉さん真堂さん:(笑)
千葉さん:あと、よく食べる子。食べてくれる子は素晴らしいと思います。

真堂さん:男か女かと言われたら、最初に女の子が欲しくて、その次に男の子が欲しいです。
お姉さんがいる男はいい男に育つという噂があるので(笑)。女が強い家系の方が円満に行くなって。
千葉さん:一姫二太郎。
真堂さん:そういうことです。
千葉さん小野さん:(納得)
真堂さん:女の子にはすごく可愛い恰好をさせてあげたいし、男の子にはサッカーをやらせてあげたいですね。


――家族っていいな、と思うのはどんな時ですか?

小野さん:本当に今日みたいな暖かい家族のストーリーを聴くと、いいなって思って家族が恋しくなるんですけど、
うちは決してそうではなかったので……って言うと違うな、暖かいんですけど、厳しい家庭だったんで……そんなことない(笑)。
うち、暖かい家庭なんですよ!
千葉さん真堂さん:(笑)
小野さん:本当に暖かいです。父さん、母さん、僕の三人なんですけど、それぞれの誕生日を必ず祝う。で、クリスマスも必ず祝う。
もう実家暮らしじゃないんですけど、必ず戻って祝う、割りと今時ないくらいな距離感かも知れないぐらい暖かいです。
今年も集まれたねってささやかながらパーティーをする時が、「ああ、家族っていいな」って思える瞬間です。
これいいじゃないですか。
千葉さん:いいじゃないですかって(笑)
小野さん:我の強い家族なんで、集まるとちょっとケンカになるから、集まる段階が一番いいです(笑)
真堂さん:………(笑)
千葉さん:………(笑) 大丈夫?
小野さん:僕、喋るといつも周囲がこんな空気になっちゃうんですけど(笑)
千葉さん:今自分のプロフィールと照らし合わせつつ、いいなっていうものを掘り出してたんだよね。
小野さん:そうです。なんとか掘り当てました。
千葉さん:もう大丈夫?
小野さん:もう思い残すことは……。
千葉さん:まだあるのかよ!(笑) はっきりしないってことは、まだあるのか。
真堂さん:(笑)
小野さん:そうかもしれない。でも今のは、象徴的にいいなと思うシーンなので大丈夫です!

千葉さん:ちっちゃい子供をイメージしたんですね。いいなと思う瞬間って。本当にシンプルですけど、三人だったら三人、
四人だったら四人の家族で、子供が三歳から五歳くらいで、両端にパパとママがいて、
みんなで手を繋いでいる姿を見るといいなって思いますね。
小野さん:UFO呼ぶみたいな。
千葉さん:呼ばない! その団欒じゃない。
小野さん:すみません(笑)
千葉さん:やればいいさ。
小野さん:小野家で。
千葉さん:それはそれで輪になるから。

真堂さん:悩んでたりすると、家族が言ってくれることって大丈夫だよって簡単な言葉でも、大丈夫かもって思える絆の深さかな、
なんて、いいなって思います。そういう時が。

――リスナーさんへのメッセージ

小野さん:『ファミリー・バイブル』と言うタイトル通り、アクシデントはあるけれども、家族ってこうあったらいいなという、
一つの理想的な家族のことを考えていくストーリーなので、聴いていただいた時、聴き終った時、
絶対に自分だったらどんな家族がいいかな、とか、作るならどんな家族がいいかなっていうことだったりとか、
お父さんお母さんのことを考えると思います。
ささくれ立った現代社会における温泉みたいな存在であれたらいいなと思いますので、聴いてほっこりして下さい。

千葉さん:(小野さんを見ていたら)何言おうとしてたか忘れちゃったよ(笑)。恋愛もそうなんですけど、
それぞれが一生懸命生きてる姿が出てくると思います。キャラクター達が真正面に一生懸命向き合って、
逃げないで頑張ってる様がすごく爽快なんで、そこも見ていただいて、
そこから始まってできた絆なども注目して見てみるのもどうでしょうか。ぜひそれぞれのキャラクターの気持ちだったり、
生き様みたいなものを聴いて楽しんでもらえたらいいなと思います。

真堂さん:何回かBLCDに出させていただいているんですけど、こういう家族を中心としたお話は初めてだったので、
お父さん同士のいちゃいちゃを、すごくすごく……えへ♥
小野さん:「えへ♥」って(笑)
真堂さん:二人のラブラブなシーンもすごく楽しめるし、家族の三人の会話もすごくほっこりできるし、
二度三度美味しいCDだなって思うので、是非色んな方に聴いて欲しい。
千葉さん:補足じゃないですけど、「そういう」ことについて小野くんが初めてってさっき言ってたよね。
小野さん:そうですね、まだそんなに数をやってないですね……。
千葉さん:攻も初めてなの?
小野さん:???
千葉さん:「そういう」シーンがあまり経験ないくらい初めてで、そういうフレッシュなシーンが注目ですよ、きっと。
小野さん:補足、ありがとうございます。
千葉さん:小野のイロメキみたいなものも注目して下さい。
小野さん:小野のイロメキ(笑)
千葉さん真堂さん:(笑)
小野さん:よろしくお願いします!




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