『ミスターコンビニエンス』キャストインタビュー


後列左から 岡本春名役 松下こみなさん、黄役 酒井広大さん、岡本秋名役 柳原利香さん
前列左から 北村誠光役 浜田賢二さん、南原竜司役 村田太志さん


――収録のご感想・演じたキャラクターのご感想

村田さん:普段はちょっとチャラい感じの21歳ですが、実は頑張り屋さんで、好きになった男の人といつも一緒にいたいと
純粋に思っているような幅のあるキャラなので、すごく楽しく演じさせていただきました。

浜田さん:ちょっと頼りないキャラクターをやることは、そんなに少ないわけではないんですが、あまり頼りなく出来ない感を
出して行くとどんどん自分の実年齢に寄ってしまって、そこがちょっと初めにご迷惑をお掛けしたかもしれません。
村田さん:全然全然(笑)
浜田さん:根がダラダラしているものですから(笑)
村田さん:(笑)
浜田さん:そこがいい方に出たら良かったかなと思います。こういうジャンルの作品では女性と付き合っているキャラが珍しいので、
どういう風になるのか楽しみな収録でした。(収録は)少数精鋭でがっつりやりました、みたいな空間で、方言もあるし、
(出演者が)80%その地域の人達。緊張感はありつつも、僕としてはやりやすい現場だったなという感想です。
――逆にご自分だけが該当方言地域の出身ではなかったとしたら?
浜田さん:逆に割り切れたかもしれないですね。方言で自分とはちょっと違うのは嫌じゃない?
村田さん:そうなんですよね。
浜田さん:この文字だとちょっとニュアンスがわからないから変えたいとなっても、全体のバランスもあるから悩んじゃいますね。
村田さん:どちらの立場でも大変なのは間違いないわけで、方言ものは大変な分、やり遂げた時の達成感があって楽しいです。
浜田さん:以前別の方言で「方言がきついんでちょっと緩くして下さい」「方言をちょっと標準語にして下さい」と言われた時に、
その戻し方が全然わからなくて。(方言が喋れる)人に教えてもらいながらやっていたのに、向こうから
「標準語にするにはどうしたらいいか全くわからないから、どう柔らかくしたらいいんですか?」と言われて「え?」と
なることもありました。方言に寄せすぎると聴いている人がわからないし、方言も伝わって、ドラマも伝わる形にするのは
すごく難しいなと思います。

――出身地の方言で好きなものは?

村田さん:今現在使われている土佐弁では、あまりドラマで使われているような「~ぜよ」みたいなものはほぼないんです。
女性が使ったら可愛いのが「~しゆが」とかの語尾ですね。「しゆが」「~やきに」みたいなのを。
元々ちょっとトゲが強いのが土佐弁の特徴なんですけど。
浜田さん:日常会話もきつい?
村田さん:きついんですよ。「ケンカ売ってんの?」と他の県の人から言われるくらい。でも女性がおっとりな感じで言った場合は
可愛いなと思っているので、そういうのを聴いて欲しいです。「~しゆが」って。日常で使われる言葉ですね。大好きです。

浜田さん:言葉が持つ意味という部分もあるんですけれど、「よかよ」とか「よかね」とか。女の人繋がりじゃないですが、
こういう風に肯定的な言葉、「良い」という意味で「よかね、それね」という感じの言葉は好きです。「このイスよかよね」
「気持ちよかね」とか「この料理美味しかね、よかね」とか。
――土佐弁はきついとのことでしたが、博多弁は?
浜田さん:西の方はけっこうきついって言われる。広島の友達と話してたら、東京から来た人に「お前らケンカしてるの?」って
言われて、「いや、なんもしとらんよ、なあ」「おう」って。語気が荒いからそう思われるのかと。
村田さん:なんかケンカ腰に思われちゃうんですよね。
浜田さん:勢いが強いんでしょうね。気持ちが強いのかな。熱量が多いのかもしれないですね。
――女性も春名さんのように強いですか?
浜田さん:九州は基本そうですよね。九州男児のイメージは固定概念というか、言葉が先行しすぎていると思いますね。
ああいうタイプの男性は、九州ではあまりモテないのかもしれない。母親もやっぱり強かったイメージがあります。
村田さん:肝っ玉な。
浜田さん:女性が強い方が、上手く行く気がしますけどね。




――福岡について思うこと

村田さん:確か修学旅行が……大分だったと思います。
浜田さん:違うじゃん(笑)
村田さん:福岡は通ったんですよ。
浜田さん:大分の言葉は四国の言葉とちょっと似てる気がする。「~やきに」みたいな。
村田さん:「やけん」とか「やきに」とか?
浜田さん:うん。四国はそういう感じじゃない?
村田さん:そうですね。
浜田さん:僕は高校が私立だったので、色んな地域から生徒が来てたんですけど、「~やき」って語尾の人もいたから、
九州の中でも四国寄りの方は言葉が似ているイメージがあった。あの辺は交流があったのかな。
村田さん:近いですしね。
浜田さん:でも福岡には行ったことがない(笑)
村田さん:ないんです。
浜田さん:福岡は意外とないイメージがありますね、作品の舞台として。
村田さん:福岡ラーメンはテレビで博多華丸・大吉さんとかがアピールしていたりするんで、食べてみたいなというのはあります。

浜田さん:今年初めて仕事で福岡に行ったんですけど、全く知らないところじゃないし、喋っている言葉も聞きなれているから、
ほっとするところではありますね。(どこの土地でも)日本人同士なので言葉自体は通じるんですけど、(福岡は)感情として
一番やり取りがしやすく安心感がある地域ではあります。舞台をやっていて九州の方まで行く人は、だいたい
「福岡いいところだね」って仰るんですけれど、僕は元々住んでいて外の人ではないから、何がいいかはピンと来ないんですよね。
「すごく食べ物も美味しかったし、女の人もキレイだったし、繁華街は高くなくて楽しめるし、本当にいいところだった」と
仰られても、地元にいた時は年齢的にそこで楽しめることは何もできなかったので。お金もなかったし(笑)。
だから外の人から自分の県がすごくいいところだったんだなと知ることは多いですね。自分の出身県が他の人から
いいところだったと言ってもらえるのは、すごく嬉しいなと思います。

――リスナーさんへのメッセージ

村田さん:濃いキャラクター、魅力的なキャラクターがいっぱいいます。色んなキャラを取り揃えていますので、
ぜひぜひその辺も楽しんで下さい。方言の部分も頑張っています。
浜田さん:一番出たのは関西弁だったけどね(笑)
※何度か「アクセントが関西弁になってます」とリテイクがありました。
村田さん:方言が2つ出ちゃったんですよね(笑)。南原と北村店長の恋の行方を楽しんでいただきつつ、
今後二人がどうなっていくかも想像していただきつつ、ぜひ音声としても楽しんで下さい。お願いします。

浜田さん:珍しいタイプのストーリーの導入から、男性同士の恋愛というより、恋愛の中で人として人が好きになっていく、
心が移っていく、好きな人がいるからこそ自分の気持ちや中身がどんどんわかっていくような流れが描かれている、
演じるのはちょっと難しい作品ではありました。方言ということもあるし、考えることがたくさんあって、北村というのは
生み出すのが大変なキャラクターでしたが、ストーリーの中でどうやって気持ちが動いていくのかを、皆さんが持ち寄った
キャラクターと上手く合わせられたんじゃないかと思いますので、そういう心の動きも楽しんで聴いていただければと思います。
『ミスターコンビニエンス』はさっき村田くんも言っていましたけど、ちょっとずつ変な人が出てくるんで。
僕の役は変じゃないとは言いませんけど、けっこう普通だったなと思うので、主に黄くんが。
村田さん:黄くんは全部普通じゃないですよ(笑)
浜田さん:そういうちょっと面白いところと、シリアスなところ、真面目な恋愛シーンや気持ちのやり取りのシーンも含めて
楽しんでいただきたいなと思います。ぜひ買って下さい。


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