Interview

インタビュー

ワンダー・ボーダー

八嶋洋春役 佐藤拓也さん 八代和秋役 小野友樹さん 夏朗役 新垣樽助さん
「ワンダー・ボーダー」収録写真1
後列左から:髙橋孝治さん、益山武明さん、小堀 幸さん
前列左から:八代和秋役 小野友樹さん、八嶋洋春役 佐藤拓也さん、夏朗役 新垣樽助さん
――収録のご感想
佐藤さん:洋春くんをやらせていただいて思ったのは、自分にすごく大切なものを残してくれた人、大切なものに気づかせてくれた人というのは、いくつになっても自分の中に居続けるんだなということでした。自分ではどこか忘れかけていた気持ちだったりもするので、ちょっと懐かしく思えました。怒ったり泣いたり、感情的になるシーンが多かったのですが、それ故にやりがいのあるキャラクターでした。夏朗さんには大変申し訳ないことをしてしまいましたが、ひとまずハッピーエンドということで良かったなと思っております。
小野さん:単行本を丸々1冊音声にさせていただくのはすごく大変なことだと思うんですが、終わってみるとあっという間だったような感じがします。和秋は飄々としていながらも感情は一本の筋が通っていて、多少乱されることはあっても軸としての想いが変わらなかったというのが、あっという間に終わった感に繋がっているのかなと思います。この辺りのギャップや、年月を経て久々に会っても変わらない魅力があるのが、青春していて羨ましくもある作品でした。
新垣さん:夏朗は(洋春と和秋の)二人と比べると歳がちょっと上なので、恋愛をするにしても目線が違ったり、歳を重ねているからこその臆病さがあるんだろうなと思いながら演じていました。新垣としては夏朗さんの方が年齢も近いので、共感できる部分が多かったです。
――相手キャラについて想うこと
佐藤さん:和秋はぱっと見何を考えているかわからないし、危なっかしいやつだなと思うんです。優しいんだけど、普段の思考が読めないし。ただ一つ言えることは、何をするにしても一緒に過ごしている時間が心地いい。食べ物もそうだし、二人で愛し合っている時間もそうだし、言葉じゃ上手く表せないんですけど、敢えて言うなら絶妙に相性がいい。それが危なっかしさを覆す程の、もうこいつじゃなきゃダメだ、みたいな気持ちにさせられる和秋の魅力なのかな。ずるいなと常々思っています(笑)
小野さん:(和秋は洋春を)動物的な直観で好きなのかな、という感じがありますね。
佐藤さん:そうなっちゃうよね。
小野さん:スタートから、触れてみてふわふわで可愛いとか、雰囲気全体から入っているので。僕から見てもそばかすがチャーミングですね。
――BL作品でそばかすは珍しいです。
佐藤さん:そばかすキャラは俺もあんまりないですね。
小野さん:好きなものに正直なところがいいなと思います。オムライスを作ってあげて「おいしい」って言って食べてくれるのはすごく嬉しいです。あとはこのコマ※1でオムライスが大きいことにハートマークが出ちゃったりしているような可愛いところにも惹かれたのかなと思います。


※1 「Border01」

佐藤さん:(夏朗さんは)辛い過去から救い出してくれた人ですし、何より和秋にはない包容力がありますよね。自分が何に躓いたとしても、大丈夫だよと手を差し伸べてくれて、細々としたことは訊かずにただ愛情で包んでくれる。だからずっと傍にいたかった和秋と離れた後、夏朗さんといよう、夏朗さんと過ごしていればきっと何かが変われると希望を持てたと思うし、洋春が夏朗さんに求めたものも、そういったところだと思います。夏朗さんは洋春くんの隙間を埋めてくれた人なんですよね。それが魅力だと言い切ってしまうとどうかというところはあるんですが、大人の包容力が彼の魅力だと思います。
新垣さん:夏朗から見た洋春は年下なので、放っておけない感じというのが出会った頃からずっと続いていると思うんです。守ってあげたいというのが根底にあって、その中で接しているうちにどんどんどんどん愛着が湧いて、愛情が湧いて、徐々に離れられなくなっていった部分が強いのかなって。青春している恋愛とはちょっと違う、一緒にいることへの安心感がコミックスの初めの部分※2のギャップになっていて、既にもう溝ができていたのかな、みたいな。がっつり恋愛したい20代の子と、もう一緒にいるだけで僕はすごく幸せだよ、と言っている少し歳を重ねた人の恋愛観のギャップがあって、だから夏朗と洋春では「好き」の種類がちょっと違うのかなと思います。


※2 「Border01」
――好きなタマゴ料理は?
佐藤さん:ゆで卵。手軽に食えるし、潰してサラダに和えたら美味しくなるし、なんにでも使えるゆで卵。
小野さん:エッグタルト、好きです。
新垣さん:ちゃんと火の通っていないスクランブルエッグ。
佐藤さん小野さん:おぉ~。
新垣さん:あれはなんて言うのかね?
佐藤さん:とろとろのやつですよね。
小野さん:半スクランブルエッグ?
新垣さん:ケチャップもお醤油も合う。和洋両方合うし、トンカツと一緒だったら卵とじカツ丼みたいになるじゃないですか。あれは最強だなと思います。
佐藤さん:ふわとろ卵。
小野さん:いいですな~。
「ワンダー・ボーダー」収録写真2
左から:小野友樹さん、佐藤拓也さん、新垣樽助さん
――リスナーさんへのメッセージ
佐藤さん:一演者としては、繊細な感情を作っていくのが楽しくもあり、また難しくもありの収録でした。小野友樹くんも新垣樽助さんもいつも仲良くさせていただいてる役者さんなので、この三人で組めて本当に良かったなと思っております。素敵なドラマになっていると思いますので、ぜひ楽しんで聴いて下さい。よろしくお願いします。
小野さん:夏朗さんのその後を描いて欲しいな……。
――2018年の春くらいから連載開始予定です。
小野さん:やった!
新垣さん:梅雨彦さん!
佐藤さん:冬子ちゃんの弟も気になるんだ。
小野さん:まずは今作を演じ切れて、それぞれの関係性も次に進む形になって良かったなと思います。ドラマCD、そして原作コミックスも合わせて楽しんでいただくことで、また違った形で皆さんのお耳に掛かれる機会もあるかと思いますので、引き続き応援していただけると嬉しいなと思っております。
新垣さん:この作品を収録している間、終始佐藤くんと小野くんのお芝居の中にしっかりと愛情が通っていて、一視聴者としてもすごく楽しめました。その中で夏朗という、恋の物語のターニングポイントになる役として出演できたのは本当に嬉しいことでしたし、光栄でした。ドラマが丁寧に丁寧に作られていて、感情の紡ぎ方が聴いていて自然に入ってくる作品になったんじゃないかと思います。発売を楽しみに待っていていただきたいですし、コミックス片手に何度も聴いていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
「ワンダー・ボーダー」ジャケット
  • ワンダー・ボーダー
  • 2018.03.28 release
  • CRWS-0033 / ¥3,000(税込¥3,300)
    • 上田アキ
    • 佐藤拓也 小野友樹 新垣樽助