『愛したがりWダーリン』キャストインタビュー




後列左から ムギ(小学生)役 中田沙奈枝さん、紀代(子供時代)役 熊谷海麗さん、伊代(子供時代)役 ふじたまみさん、ムギの父親役 宮本 淳さん
前列左から 永原伊代役 田丸篤志さん、ムギ役 寺島惇太さん、永原紀代役 白井悠介さん

――収録のご感想

寺島さん:双子にずっと攻められ続けるというのは、初めての経験でした。優しい伊代とちょっと意地悪な紀代で、双子それぞれに攻め方も個性があって、そのどちらにも反応するのが楽しかったです。

田丸さん:表記上攻めをやらせていただくのが僕は初めてで。
寺島さん白井さん:え?
田丸さん:え?
寺島さん:意外だ……。
白井さん:マジで?
田丸さん:そうなの。その初めての作品が、まさか双子で攻めるとはと衝撃でした。でも紀代がどういう風に伊代に寄せてくるのかというところも含めて楽しみにしつつ、そして現場でも実際に楽しむことができた素敵な作品でした。

白井さん:今回僕は久しぶりに攻め側に。
寺島さん:それも意外。
田丸さん:意外だね。
白井さん:僕は攻めがすごく好きなんですよ。演じていて楽しいんですよね。
寺島さん:今日も楽しそうだったもんね。
白井さん:特に紀代のように、Sっ気がある感じでムギを揶揄いつつ攻めていくのは楽しかったですね。ただ心残りとしては、紀代は最初の方ではがっつり絡んでいたんですけど、後の方になってくると、ムギと伊代の二人がメインで、紀代はちょっかいを出すポジションに……。
田丸さん:(笑)
寺島さん:確かに。
白井さん:個人的にはもっと攻めたかったなという気持ちがあります。でも珍しいシチュエーションの作品だったので、とても楽しく収録させていただきました。

――ムギから見た伊代・紀代は?

寺島さん:伊代は最初は優しい憧れの人で、好きになったら恥ずかしくて話せなくなっちゃったんですけど、仲良くなって家に行くようになってからは、優しいだけじゃなくて、ちゃんと嫉妬したり怒ったりする人間臭さも見えてきました。紀代はおちゃらけているけれど、優しい時はすごく優しくて面倒見も良いところがだんだん見えてきます。掛け合いをしていると、自分もムギと一緒になって仲良くなっていけている気がしました。双子だけど性格は一緒なわけでもないし、なんだかんだで仲がいいのが、バランスのいい二人だなと思います。

――伊代・紀代から見たムギは?

田丸さん:伊代にとってのムギは、最初は紀代と離れてしまって寂しいところに、たまたま現れただけの存在だったのかもしれないです。でも挨拶をするようになって、そういう時に見せるちょっとした反応や表情にどんどん惹かれていって、話しているうちにムギちゃんも心を開いてくれるようになって、というのがあって、だんだん好きになっていったんじゃないかと思いますね。ただね、そこに紀代が一緒にいるのは……。
寺島さん:最初は遊びだったんでしょ?
白井さん:たぶん双子だから好みも一緒なんですよ、結局のところは。
田丸さん:それはあるんだろうなと思います。
白井さん:だから双子のどちらにも傾かない今回の形は究極形と言いますか。
田丸さん:取り合って殴り合いになってもおかしくはないからねえ。
寺島さん:「どっちを選ぶんだよ!」みたいなことにはならなかった。
田丸さん:ならないね。
寺島さん:そこが面白いですね。
白井さん:そうですね。伊代と紀代からしたらムギは年下の高校生なので、最初は弟にするみたいな接し方だったのが、ピュアな反応が可愛くてだんだんと恋愛感情が芽生えていったんじゃないかと思います。確かにこれだけ歳が離れていたら、構いたくなっちゃうなと演じていて僕も共感しました。
田丸さん:なんだかんだで強いんじゃないかな。
寺島さん:ムギが?
田丸さん:ムギが。伊代も引っ越して「寂しいな」となっているところに、一人で頑張っているムギの強さを見て惹かれた部分もあると思いますし、お父さんとも最初は言われるがまま、されるがままでアパートを出ちゃったところもありますけど、最後には飲まれずに言い返すこともできてますし。
寺島さん:芯はしっかりしてる。
田丸さん:ぱっと見は弱そうに見えるかもしれないんですけど、ちゃんと芯のある強い子なんだろうなというのはありましたね。


――受け攻め一人ずつではなく、三人でというのは大変ですか?

田丸さん:難易度は高かったなと思います。
寺島さん:高かったです。
白井さん:うん。
田丸さん:例えば、普通だったら相手の反応を聞いて、それを受けて反応を返すことになると思うんですけど、それがもう一人分増えますし。紀代が何かしてムギが反応したことに対して伊代が反応する、みたいな連鎖が起きるので、そうなると一人分じゃなくて二人分の音声をずっと聞いていなきゃいけなくなって、集中力もすごく必要です。
寺島さん:そうですね。普通だったら行為中は一対一ですから、他から何かされることはないじゃないですか。動きつつ喘ぎつつ、更に他から出されたちょっかいにも反応のリアクションをするというのが、すごく難しかったです。
田丸さん:色んなことを並列でやっていかなきゃいけないんですよね。
白井さん:経験したことないもんね。
寺島さん:(笑)
田丸さん:ないない(笑)
寺島さん:それに関しては本当に経験は……。
田丸さん:(笑)
寺島さん:遠くで急に音がしたとか、救急車のサイレンが聞こえたくらいだったら両方に反応できますけど、くすぐられるような物理的に加えられる刺激に対しては、気を抜くと新しい刺激の方だけに反応しちゃって、前にやっていたことが抜けそうになる。「まだ伊代さんとチューしてる最中だった」「やばい、チューしてなきゃいけないのに、今一瞬やめちゃった」みたいな。
田丸さん:本当に難しいですよ、これ。技術的に難しい。
白井さん:脳みそを使った気がします。
田丸さん:後は三人同時に音を出した時に、やかましくなったりとか。
寺島さん:被り過ぎてもね。
田丸さん:みんなが出し過ぎると、何が起きているのかわからなくなっちゃうんじゃないかな。
白井さん:聴いている人も、誰の声かわからなくなりそう。
寺島さん:僕は双子の会話の裏ではぁはぁしなきゃいけないところで、どれくらい声を出していいのかとか、二人の会話の邪魔にならないように声を出そうとか考えました。人に気を使って喘ぐのは初めてだった(笑)
田丸さん:(笑)
白井さん:でも楽しかったです。
田丸さん:普段やることが全くないので、新鮮でした。
白井さん:二人同時に攻めてはいるけれど、それぞれ攻め方が違うので、完成されたものがどんな風に聴こえるのかは気になりますね。
田丸さん:完成したものを聴いていただいて、そこに三人の動きがちゃんと見えていたら嬉しいですね。

――リスナーさんへのメッセージ

寺島さん:双子との恋愛は他の作品にもあるかもしれないですけど、今回はすごく特殊なシチュエーションで、取り合ったり双子同士がギスギスしたりすることもなく、双子同士も兄弟でいい関係を築いていて、そこに年下の可愛い男の子が入って、お父さんも最終的に許してくれて、誰も傷つかない幸せな世界です。すごく癒される作品なので、みなさんの心のビタミンになれればいいなと思います。疲れた時とか、嫌なことがあった時に、何回も聴いて下さい。

田丸さん:ムギちゃん目線で我々二人に攻められるもよし、でも僕は伊代と紀代の関係性も好きです。伊代はムギちゃんにはちょっと照れがあったり、「準備が整ってから告白しようと思ってたのに」のセリフじゃないですけど、一歩踏み出すのが紀代に比べると遅いところがあるのに、紀代の扱いは雑で、そういったところで、ムギちゃんに対する時の伊代、紀代に対する時の伊代という全然違ったものを見せることができたのかなと思います。キャラ同士の掛け合いも楽しんでいただきたいです。

白井さん:今回は色々と初めてのことを経験させていただいた作品でした。双子役をこんなにがっつりとやったこともないですし、全編を通して三人で絡んでいるのもないですし、田丸くんの真似まで……。
田丸さん:(笑)
白井さん:チャレンジングな作品でしたが、それだけやりがいもありました。意外と収録もスムーズでした。
寺島さん田丸さん:うん。
白井さん:この三人の関係が今度どうやって進んでいくのかも気になるので、ぜひまたこの先のお話を描いていただきたいな、そして演じたいなと思います。
田丸さん:ムギ大学生編。
白井さん:原作を見ながら聴いていただくと、より楽しめるんじゃないかと思いますので、ぜひ合わせて楽しんで下さい。よろしくお願いします。