Interview

インタビュー

拒まない男

白石 律役 興津和幸さん 黒瀬望海役 神尾晋一郎さん
「拒まない男」収録写真1
左から:白石 律役 興津和幸さん、黒瀬望海役 神尾晋一郎さん
――収録のご感想
興津さん:とっても楽しかったです。充実した時間を過ごしたなと心から思います。達成感がすごいです。
神尾さん:最近しっかりと掛け合いをするのが朗読劇の現場くらいしかないものですから、掛け合いができてとっても楽しい時間を過ごせました。あとは自分の声のヤ〇ザっぽさ※1をなくせば、そのまま喋れる(笑)
興津さん:それが魅力でしょ(笑)
神尾さん:ということで、自分としてはやりやすい音で話せました。
※1 CD巻末フリートーク参照
――ここが良かったというシーンやセリフは?
興津さん:満遍なくいいんですよね。白石さんが完璧なコンシェルジュだっていうのは勿論ですし、探偵の胡散臭い黒瀬さんも素敵ですし、思った通りに話が進んでくれない展開もドキドキわくわくさせられて最高でしたね。まさか白石さんが引きこもってたとは思わなかったですよ。
神尾さん:一番はそこですよね。
興津さん:青山さんも胡散臭い(笑)
神尾さん:岸尾さんですし(笑)。胡散臭い人しかいない探偵事務所です。
興津さん:探偵は掴みどころがない状態じゃないと、バレちゃいますからね。第三者視点に立つことが大事なんじゃないですかね。
神尾さん:漫画の通りですね。
興津さん:はい。
神尾さん:第三者視点、大事ですよ。
神尾さん:おすすめシーンは冒頭で「結婚しよう」「いいですよ」「完!!!」というところ。
興津さん:あそこいいですよね。
神尾さん:漫画でも迫力あるシーンなんですけど、音だとよりあのメタな感じ、終わっちゃった! っていう感じが出るのが、やっていて一番楽しかったです。そこが一番なのもどうかと思うんですけど(笑)
興津さん:それを言ったら、白石さんが黒瀬を好きになった理由を、黒瀬が思い出すシーンが(トラック2に)2行だけあって、その時はちょっと(元のシーンより)盛りましたね。いい返事しました(笑)
神尾さん:そうですよね。「ち〇こが~」のところで――。
興津さん:あ、言っちゃった(笑)
神尾さん:「はい!」って大きな声で仰ったんで、「えええ!」「さっきそんな感じじゃなかったじゃん」って思いました(笑)
興津さん:OK出ましたからね。印象的なシーンだったから、更に盛り盛りでやらせていただきました。白石さんは可愛いんですよね。やり手のコンシェルジュだから、ちょっとツンツンしてるのかなと思ってたんですけど、探偵助手を営む時の白石さんがとっても可愛く描かれてて。
神尾さん:毎回コスプレするの可愛いですよね。ディテールが凝ってる。
興津さん:気合が感じられますよね。ちゃんと考えてきたんだなっていうのが伝わる。
神尾さん:最後はなんであんな言いにくい複写機の営業をやっているんだろう、みたいな。
興津さん:ゼロッ〇スって言っちゃダメなんですよ。
神尾さん:メーカーだから……。
興津さん:コピー機のね。
――探偵と言われて思い浮かぶものは?
興津さん:(三月えみ先生からの差し入れで)ホームズマークのコーヒーをいただいてしまったので、ホームズが頭から離れません。
神尾さん:ホームズで何か作品に出たことはないんですか?
興津さん:ないと思いますけどね。ないって言っておいてあったら嫌だけど、たぶんないと思います。
神尾さん:たまたまシャーロック・ホームズの声を当てたことがあって、吹替で。
興津さん:え、すごい。
神尾さん:ただ、主人公ではないシャーロック・ホームズだったという貴重な経験を。
興津さん:ホームズさんがゲストキャラとして出てくるってことですか?
神尾さん:そうですね。チルドレン達の探偵団が主人公の物語で、薬漬けのシャーロック・ホームズを演じたことがあります。
興津さん:!? でもホームズってそうだったって言いますよね。
神尾さん:史実では。だから僕は探偵と聞くと、シャーロック・ホームズかうちの事務所の少年探偵を思い出します。
興津さん:「真実はひとつ」って言う人ですよね(笑)。みんな嘘つくから。嘘を見破るのが探偵の仕事なので。
神尾さん:まあそうですね。私生活で探偵に頼るとか、探偵職の方に会ったことはまだないですね。
興津さん:マジシャンだったら会ってそうなのに。
神尾さん:お客さんで探偵いたかな……? でも「探偵です」って名乗らないですよね。
興津さん:そうですね。じゃあ事件が起きるようなマジックをする機会はなかったんですね(笑)
神尾さん:してないですね(笑)
興津さん:バレないように。トリックは見破らせない。
神尾さん:トリックって言わない(笑)
興津さん:嘘は色んなところに仕込まれていますからね。暴かなければいいのに……。
神尾さん:知らないのが一番幸せです。
興津さん:でもこの作品は知っても幸せ。嘘つきしかいないお話なのに、みんな幸せになってなんかずるい(笑)
――発売を待っている方へのメッセージ
神尾さん:『拒まない男』をお好きな方が、音になってどんな感じなのか聴いても、全く知らない方が初めて聴いても、原作をすごくきれいに踏襲していて本当に素敵な作品になっているので、ぜひお手に取って聴いていただきたいなと心より思います。
興津さん:太鼓判です。コミックスを読んだ方は、その時にびっくりしたと思うんですけど、改めて新鮮な気持ちでもう一度『拒まない男』を楽しめるCDになっていると思います。そしてまだ読んだことがないという人は羨ましいですね。あの感動を新鮮な気持ちで味わえるなんて、僕は本当に羨ましいです。この作品、ぜひとも手に取っていただければと思います。三月えみ原作『拒まない男』、太鼓判です!
「拒まない男」ジャケット
  • 拒まない男
  • 2023.07.07 release
  • CRWS-0084 / ¥4,500(税込¥4,950)
    • 三月えみ
    • 興津和幸 神尾晋一郎 岸尾だいすけ