「レンタル彼氏のお尻をご指名」キャストインタビュー

――収録のご感想

千葉さん：伊織くんは年齢感とコミュニケーションの取り方がすごく自然に入っていけるキャラだったので、演じていて楽しかったです。あとは伊織くんのされたことが、僕自身も経験のないことだったので、そこの気持ちもそのまま入っていけたなと思います。
阿座上さん：（笑）

阿座上さん：僕もBLCDではお互い抱き合って、ちゃんと致す作品が多かったので、ノリノリでおもちゃを使って伊織くんを楽しませるのが楽しかったというか（笑）。とにかく集中して伊織くんの反応を見ているというのは、アドリブを入れにくいんですけど、環も楽しんでいる感じをセリフに乗せて、次のセリフ次のセリフとどんどん勢いづけていくのも楽しかったですし、二面性を出すのも楽しかったです。二面性を出した後に、更に環の本音もあって、キャラがグラデーションに変わっていく演じ方を考えながらやりました。いい感じに掛け合いできたんじゃないかなと思っています。

――演じたキャラ、相手キャラの好きなところは？

千葉さん：伊織くんは根の良さとか素直さとか、そういう部分です。初めて環に部屋に連れて行かれた時、僕だったら嫌悪感でいっぱいになっちゃうかもしれないんですけど、伊織くんはそんなことも気にしない素直さがあって、とても好感の持てる人だなと思いました。環くんは……やっぱり強引なところですかね。
阿座上さん：いいんだ（笑）
千葉さん：全く知識がない人間に対して、言葉で騙すのではなく、製品を使うという目的を最初に出してくるところが逆に説き伏せられてしまうというか、反抗する気が起きなくなるというか、寧ろ委ねられる気すらしてきたので、そういう意味では強引なところがいいなと思いました（笑）

阿座上さん：悪知恵が働くところが、環の良いところでもあり、悪いところでもあるんだと思います。良くも悪くも人間味があるというか。結局彼も優しいから、口では脅しみたいなことも言っていたけれど、きっと実行に移す気はないんだろうなとか、そういうのが後になってわかってくる。最初の印象は最悪だなって思ったんですけど（笑）。デジタルタトゥーって僕達が一番恐れる言葉だよね。だけどたぶん、環は後でちゃんと自分の弱みも握らせているから、そういうことをする気はないんでしょう。伊織に対して少し弱さが見えるところとか、切なくなるところとかも、彼の人間味のある部分だと思っていて、魅力的だと感じました。伊織は流されやすい子でちょっと心配になります。
千葉さん：（笑）
阿座上さん：お姉ちゃんのことを考えると、やっぱり寂しがりやなのかなとか、なんか守ってあげたくなるなと思いましたね。そういうところが、環役としても好きなところです。

――スイーツ好きの伊織と環。おすすめスイーツは？

阿座上さん：BLの現場はいつも、どこの百貨店で買ってきたんだろうって思うくらい毎回差し入れがすごくオシャレで、しかもメチャクチャ美味しくて。今日食べたのも、なんだろう……？ ――出版社さんからの差し入れのFikaです。
阿座上さん：サクサクしてるのかなと思ったらしっとりしてて、中にジャムが入ってて、美味しくて2個食べちゃった。差し入れでいただいたものですが、これはもう僕のイチオシになっちゃいました。

千葉さん：僕はフィナンシェとアップルパイが好きなので、皆さんそれを食べて下さい。

――発売を待っている方へのメッセージ

千葉さん：伊織も環も普通に生きている時間が想像できるような自然な雰囲気で、とても可愛いふたりだなと思っていたので、演じられてよかったです。最初に原作を読んだ時は、デジタルタトゥーを盾にして嫌な人だな、環は、と思っていたんですけど、伊織目線だと環から変な下心が見えてこないせいなのか、すぐに乗せられてしまったので、聴いている方もこのふたりの感情の動きからいつの間にか目が離せなくなるんじゃないかと思います。その辺りを楽しんでいただけたら嬉しいです。ありがとうございました。

阿座上さん：ふたりの生っぽい会話がメインの物語で、コミカルなところとシリアスなところと、日常のふわっとした雰囲気とが色々と入れ替わって展開していくので、そういう差を上手く芝居に乗せられていたら嬉しいなと思いながら演じていました。女子大生に人気のカフェをふたりで取材に行くシーンの、お互い嫌じゃない関係がこれから始まるみたいな雰囲気がすごく好きで、掛け合いではその雰囲気を作れていたかな、作れていたらいいなと気になっているので、僕自身も完成したものを聴くのが楽しみです。あとはイラストがめちゃくちゃキレイです。女性キャラがキレイだし可愛い。名前のない女性社員が個性的で、この人の物語も知りたくなる。
千葉さん：確かに。
阿座上さん：それくらい素敵なイラストなので、原作を読みながら、色んな人の物語を考えながら聴いて楽しんでもらえたらと思います。原作もぜひよろしくお願いします。