ゆらゆらひかる
白浜玻璃役 斉藤壮馬さん
鯨井 翠役 広瀬裕也さん
左から:鯨井 翠役 広瀬裕也さん、白浜玻璃役 斉藤壮馬さん
――収録のご感想
斉藤さん:原作のコマの中に手書きで書かれているような、少し零れた心情まで丁寧に脚本に起こしていただけたので、原作を読んで感じた、ふわふわ漂うように心に寄り添ってくれる物語の素敵さを音声でもお届けできる収録だったんじゃないかなと思います。楽しかったです。
広瀬さん:「自分は一人じゃないんだよ」「誰かが見てくれているよ」と背中を押してくれるような作品で、すごく心があったかくなりました。翠くんのキャラクターをどう作っていくか、先生とスタッフさんと、みんなで時間をかけてしっかり向き合えたいい収録だったなと思っております。ぜひたくさん聴いて欲しいです。
――玻璃の好きなところは?
広瀬さん:見た目はもちろん、ふわふわさが嫌なふわふわじゃないところです。普通だったら「嫌だな」「つらいな」と感じるところを、玻璃くんは自分の中で「じゃあこうしよう」「いや大丈夫」とポジティブに言い換えて頑張っているシーンも多くて。実際は影が薄いと言われるのは嫌なんだろうけど、それでも自分の中で楽しいことを見つけながら、明るく頑張っている玻璃くんは健気でいい子だなぁと思いましたね。そういうところがめちゃめちゃいい!
斉藤さん:すごいよね。人にあまり気づいてもらえないからって不貞腐れるんじゃなく、逆にポジティブに解釈して、楽しいことを自分の身近なところに増やしていくのは、すごく素敵な考え方だなと思いました。玻璃くんにしっかりフォーカスが当たれば、銭湯好きとか、お酒がザルの家系で飲むのも好きとか、すごく面白い人で、そこに気づけた翠くんはお得(笑)。翠くんが普通の人では気づかない魅力を見つけてくれる人だったから、それによって玻璃くんのいい部分もより際立ったと思います。
広瀬さん:友人とのシーンでもありましたもんね、「最初からいたのに」みたいな。でも翠くんといることによって、玻璃くんの魅力がどんどん伝わるのはいいですね。
――翠の好きなところは?
広瀬さん:一途で男気もあり、クールであまり感情を表に出す子ではないんですけど、困っている子を放っておけない優しさが垣間見える瞬間、シーンがたくさんあって、優しい人だなという印象でした。真っ直ぐなんだなとも思いましたね。
斉藤さん:だから大学の友達もアポも取らず家に(笑)
広瀬さん:(笑)
斉藤さん:玻璃くんとの約束がなかったら「しょうがないなぁ」って言ってそう。それぐらいキャパシティが広い人なんじゃないかな。
広瀬さん:人気者って言われてたし。
斉藤さん:うん。翠くんも玻璃くんも、友達になったらすごく楽しそうな感じですね。
広瀬さん:確かに。
――玻璃のように人に気づかれないタイプ or 翠のように人が周りに集まってくるタイプ?
斉藤さん:広瀬さんは集まってくるタイプですよね。
広瀬さん:自分で「僕は翠です」って言うのはヤバすぎないですか(笑)
斉藤さん:「僕は人が集まってくるタイプです!」って(笑)
広瀬さん:(笑)。気づいたら集まってる。
斉藤さん:声優界には色んなスター性のある方がいらっしゃると思いますけど、広瀬裕也という人は、僕から見ると冗談じゃなく周りに人が集まってくるなというのはすごく感じます。
広瀬さん:集まるかどうかはわからないですけど、自ら行くタイプではありますね。みんなとワイワイするのが好きなタイプというか。クールに外から見ているより、自分も輪の中に入りたいので、そういう者同士で引き合ったりしてるのかな、なんて思ったりはします。でも兄さんもそうじゃない? 引きつける方。
斉藤さん:僕は割とひとりでいる時間も好きなんですけど、たぶんみんなに思われているほど個人主義でもない(笑)
広瀬さん:確かに。
斉藤さん:みんなで楽しいことをするのも好きですし、後輩の中でも裕也とは一番よくご飯に行きます。裕也が能動的に声をかけてくれるので、それはとても嬉しいし、例えばこの後も一緒にご飯行くんですけど、収録に来る前から、今日はどこかのタイミングで彼が声をかけてくれるんじゃないか、みたいに思っていて(笑)
広瀬さん:(笑)
斉藤さん:基本、待ちクラゲ。
広瀬さん:待ちクラゲ(笑)。「見つけた! 壮馬さん」ってことだ。
斉藤さん:というタイプだと思います。
――シチューはご飯にかける派? 別々派?
斉藤さん:さっきその話をしていて、ちょっと仲悪くなりました(笑)
広瀬さん:え! じゃあ今までの会話はなんだったの!? 仲良くゆらゆら光ろうよ。
斉藤さん:もちろん冗談ですが(笑)
広瀬さん:僕の家はシチューとご飯別々の時もあったし、ちょっと味付けの違うシチューで最初からカレーみたいに食べる用の時もありました。味が濃いのかな? 最初からご飯とシチューを一緒に入れた状態で出てきましたね。僕は両方好きでしたが、どちらかと言ったら別で食べたい。
斉藤さん:僕の実家はシチューライスもあったし、おでんがご飯のおかずにもなっているタイプでした。母親が関西出身なので、粉ものとご飯を合わせるみたいな文化もあったのかもしれません。僕は全然シチューライスも食べますが、違和感を抱く人がいるのもわかります。でもお店ではやらないかも。
広瀬さん:シチュー定食頼んで、シチューをご飯にかけ始めるのはなんか良くない気がする。
斉藤さん:シチュー定食が存在しているなら、それも容認して欲しい(笑)
広瀬さん:カレーは混ぜる人ですか?
斉藤さん:混ぜない。
広瀬さん:僕も混ぜない人です。
斉藤さん:なんか難しいよね。食のこだわりがあるから、いざ同じテーブルに着いたら「えっ!?」ってなることもあるし。裕也とはもう、流石にご飯食べててそうなることはないかな。
広瀬さん:意外だなというのはないかもしれないですね。
斉藤さん:会う頻度がそのレベルじゃないもんね(笑)
広瀬さん:(笑)
斉藤さん:鉢野先生は醤油ひとたらしを実際にやられるんですか?
――鉢野うら先生:そうです。
広瀬さん:シチューに醤油合うんですか?
斉藤さん:でも美味しそうですよ。
――鉢野うら先生:味が濃いからご飯にかけます。薄いと合わないですね。(かけるのは)甘口の醤油。
斉藤さん・広瀬さん:甘口?
広瀬さん:ちょっとやってみます。醤油ひとたらし派になりたい。
――鉢野うら先生:実家で確認したら、母親は元々仕込みの時点で醤油を入れていて、私が追い醤油を……。
広瀬さん:更に濃くしたんですね(笑)
斉藤さん:めっちゃ味濃いのが好き(笑)
広瀬さん:先生は醤油ふたたらし派でしたね。
斉藤さん:訂正しておこうね。
広瀬さん:ふたたらし派です!
斉藤さん:でもちょっと試してみたいと思います。
――発売を待っている方へのメッセージ
斉藤さん:とても素敵な雰囲気の作品を音声でもお届けできるということで、非常に嬉しく思っております。物語はふたりの対話を中心として、ゆったりと、しかし確実に進んでいきます。ぜひ原作と合わせて彼らの会話を楽しんでもらえたら嬉しいです。機会があったらまた彼らの世界に会いたいなと僕も思いました。ぜひ原作共々楽しんでください。よろしくお願いします。
広瀬さん:原作の絵や雰囲気がすごく良いので、ドラマCDもなるべくそれを踏襲しつつ、更に世界観を引き上げられるようにみんなで頑張って作り上げていきました。ぜひ漫画を読みながらCDを聴いたり、CDだけ聴いてみたり、また漫画に戻ってみたりと色んな楽しみ方をしていただけたら嬉しいです。壮馬さんも言っていましたけど、また翠くんに出会える機会があったらな、なんて思います。皆さんもぜひ楽しんでください。