Interview

インタビュー

純情ビッチ、ハツコイ系

横峰遥夜役 中島ヨシキさん 一枝一志役 佐藤拓也さん
「純情ビッチ、ハツコイ系」収録写真1
後列左から:一輝役 井上 悟さん、祠堂役 松浦義之さん、太一役 益山武明さん、スタードロップのマネージャ―役 伊原正明さん
中列左から:野村麻衣子さん、比留間俊哉さん、那由太役 小林大紀さん、竹内恵美子さん
前列左から:横峰遥夜役 中島ヨシキさん、一枝一志役 佐藤拓也さん
――収録のご感想
中島さん:なかなかハードでした。1ページ目からセックスしてたので、もう体当たりでしたね。ここまでのものは収録の経験値的になかったので、自分にできるかな? CD1枚完走できるかな? と挑んだ役でした。色んな過去があったり、ヒトエに対して細かい感情の機微があるハルヤを、単行本の描き下ろしエピソードやカバー下まで全部演じさせていただいて、自分的にはやりきったなと思っています。
佐藤さん:同級生からも表情が読み取れないと言われる男だったので、お芝居の中では膨らまし甲斐がある人だなと思いましたね。芸術家肌で、表情がない分裡に渦巻いた気持ちがすごく濃い人で、それをセリフの中でどう表現しようかなと。ヒトエはインパクトのあるセリフが多かったので、それを「あ、こいつハルヤのこと大好きなんだな」という方に昇華させたいと思いながら演じていました。
――作品について
中島さん:元々イラストレーター志望だったこともあって、おわる先生もすごくキレイな絵を描かれる方だなと思ったのが最初でした。『純情ビッチ、ハツコイ系』はちょっと前の作品だと後から知って、最近のおわる先生の作品やイラストをお見かけした時に、また更に上手になっていらっしゃると思いました、ファン目線ですけど。「ハルヤでオファーが来てます」と言われて原作や台本をいただいたのが去年の年末くらいで、(BLメインの)お話自体これが初めてだったんですよ。マネージャー的には結構カラミが多いからどうしようかと思っている、みたいな話をされたんですけど、名前を挙げていただいていると聞いて役者としてはこれ以上嬉しいことはないので、出来うる限りのことをやらせていただこうと思いましたし、そうしたいと思わせてくれる作品でした。今日実際にやってみてすごく楽しかったですし、佐藤さんと一緒に芝居をさせていただいて、いい経験をさせていただいたと思います。
――佐藤さんはおわる先生2作品目ですね。
佐藤さん:『キチク、エンカウント』以来。
――千紘も「スタードロップ」でハルヤの同僚です。
佐藤さん:そうか!
中島さん:えー! そうなの?
佐藤さん:(『キチク、エンカウント』は)結構ハードな子だったんですよ。浅黒くて、電車でエロ動画を見ている会社員を捕まえてとりあえずトイレに連れ込むところから始まる。
中島さん:すごいですね(笑)
佐藤さん:ただ彼もね、兄弟思いの優しいお兄ちゃんだったりするんだけど。
中島さん:キチクなのに。
佐藤さん:ホットケーキに絵を描いたり。
中島さん:可愛い。
佐藤さん:そっちもハッピーなカップルでした。
中島さん:(『純情ビッチ、ハツコイ系』と)繋がってたんですね。同僚でしたか。
佐藤さん:まさかですね。お話をいただいた時は単におわる先生の作品ですと伺ってました。『キチク、エンカウント』もすごく楽しかったですし、おわる先生がお描きになる受けの男の子が本当に可愛らしくて。作中でノンケの男も気になっちゃうような描写があったんですけど、今回のハルヤくんは正にそれで、「やばい、俺の中の新しい何かが疼く」と思いました。
中島さん:パトスが(笑)
佐藤さん:それはやっぱりおわる先生が描くキャラの魅力だと思いますし、ドラマもやりがいがあったので、お話をいただけて嬉しかったですね。
「純情ビッチ、ハツコイ系」収録写真2
左から:中島ヨシキさん、佐藤拓也さん
――演じたキャラクターについて
中島さん:可愛いですよね。ハルヤに自分の声をとなった時にどうしようかと思うくらい可愛らしいのに、可愛いだけじゃなくて妖艶な部分があったり、ウリセンボーイとしてはカリスマ的な人気を誇っていたりで、レベル100から始まる主人公だと思ってそのイメージを大事にしました。やっぱり可愛いに尽きるかもしれないです。色んな男と関係を持っていたのにヒトエに対する思いはずっと大事に持ち続けて、でも親友を失いたくないから秘めている。共通しているんですけどね、ヒトエとも。そのいじらしさも
可愛いのかなと思います。
佐藤さん:ハルヤもヒトエもすごく純情で一途な子なんですけど、ヒトエは絵を描くので、自分の手で表せてしまうが故の苦しみみたいなものがあるなと思っています。自分が描いたハルヤを前にして(自分を)慰めてしまったシーンも、ハルヤみたいに急にそれを目にしてしまったら驚くようなことなんでしょうけど、ヒトエ本人にとってはそれがせめてものハルヤへの思いの発露とか捌け口だとするならば、すごく苦しかっただろうなと思って。途中からしんどいとか辛いだけでじゃなく、「あれ?」みたいな笑いの方で上手く完結してもらえたのが、一番ほっとしました。苦しいところからスタートして、周りから「家でやれ!」と言われるようなハッピーな関係性になれたので、演じていてすごく楽しかったです。
中島さん:周りから見たらキレイに丸く収まった感じでしょうね。逆に「今までそうじゃなかったの?」くらいかもしれないですね。
佐藤さん:そうでしょうね、きっと。
――自分が純情だなと思うところは?
佐藤さん:最近あまりテレビでやらなくなっちゃいましたけど、夜9時くらいから始める外国の映画があったじゃないですか。それってちょっと色っぽいシーンがあったりするんですよね。幼少の頃にテレビを家族で見ていて、それが始まった時のなんとも言えない空気。時が止まる感じ。
中島さん:そわそわする(笑)
佐藤さん:それなりに大人になって、録画してある映画を観ていてそういう色っぽいシーンが出てきた時に、一人で観ているにも関わらず若干の居心地の悪さを感じる。
中島さん:めっちゃわかる(笑)
佐藤さん:さっきまで酒飲みながら見てたのに、急にこう……(辺りをきょろきょろ)。
中島さん:周りを気にし出しちゃう。
佐藤さん:ちょっとボリュームの調整を、とか、居住まいを正してしまう(笑)
中島さん:あれはなんなんでしょうね。誰の目も気にしなくていいはずなのに。
佐藤さん:もう大人なんだし、そんなのいいじゃない別にって思うんだけど、なんかムダに気にしちゃうところがありますね。
中島さん:ピュアですね。
中島さん:心霊特集を信じたい気持ちがどこかに。だって僕は見えないんですもん。全くわからないけど、もし見えたらどんなだろうとか、UFO特集もついつい気になって見ちゃいますね。
佐藤さん:俺もそう。
中島さん:いるわけないし、あるわけないし、っていう思いと、あったら楽しいだろうなっていう思いが。
佐藤さん:幽霊はわからないけど、UFOはあるね。
中島さん:ありますか(笑)
佐藤さん:ピラミッドは完全に宇宙人が関わってる。
中島さん:古代文明とか。
佐藤さん:ああ! あれはもうUFO。宇宙人来てるね。
中島さん:僕もオーパーツとかが好きで、そういうところに自分の少年らしさみたいなものがまだあるのかなと思います。
――リスナーさんへのメッセージ
佐藤さん:『純情ビッチ、ハツコイ系』、ひじょうにメリハリの効いた作品だなと思っています。恋に思い悩む切なさと、恋が成就した時の喜び、そこにすかさず入ってくるギャグ。
中島さん:(笑)
佐藤さん:読んでいていい意味で心が落ち着かない作品ですので、それが音声化されたことによってより楽しくなっていたらいいなと思っております。ぜひ原作と合わせてドラマCDもよろしくお願いします。で、巻末コメントを聴いてもらうとわかるんですが、「自分が純情だなと思うところ」とか、パート2の巻末でねと言っていたものを(インタビューで)訊かれてしまったので、パート2で他の話題が出せるようにおわる先生に励ましのお便りをお願いします。
――パート2はどんなストーリーになるんでしょう?
中島さん:恋敵が出てくる。
佐藤さん:お客が本気出して割って入ってくるかも知れませんよ。それか、『キチク、エンカウント』の彼が出てくる。「ハルヤ、最近彼氏できたんだー?」って。
中島さん:(笑)
佐藤さん:千紘はヒトエとキャラが全然違うんで。
中島さん:一人二役でぜひ。
佐藤さん:そんな話も見てみたいなって。
中島さん:繋がりがあったんだって聞いちゃうとね。ちょっと見たいですね。
中島さん:おわる先生の初単行本の表題作が、(発行から)ちょっと時間が経ってから音声化されて、その主人公として作品に関わることができて本当に幸せですし、自分なりのハルヤがCDの中で精一杯生きています。原作ファンの方にも楽しんでいただけるCDになっていると思いますので、色んな方にお手に取っていただきたいです。今後ともよろしくお願いします。
  • シリーズ作品インタビュー
  • 暴走リーマン、ヘンタイ系
  • 「純情ビッチ、ハツコイ系」ジャケット
    • 純情ビッチ、ハツコイ系
    • 2017.06.24 release
    • CRWS-0022 / ¥3,000(税込¥3,300)
      • おわる
      • 中島ヨシキ 佐藤拓也