Interview

インタビュー

バーチャルくんはおとなりさんから逃げたい

小早川 晴役 増田俊樹さん 遊佐 司役 広瀬裕也さん
「バーチャルくんはおとなりさんから逃げたい」収録写真1
左から:遊佐 司役 広瀬裕也さん、小早川 晴役 増田俊樹さん
――収録のご感想
増田さん:フリートークでも話したんですけど、晴はコロコロと表情が変わってモノローグでもツッコミが多かったから、全体的にコメディタッチで臨んだところ、ナチュラルなお芝居を求められました。自分ではあまり作ったことのないお芝居になりましたが、脚本と演出と芝居のクロス感はあったので、新しいものを作ったなという気持ちで収録を終えさせていただきました。
広瀬さん:司はスマートだったり大人っぽかったりというのがありつつ、それでも晴より年下で年相応の嫉妬をするような幼さも残っているので、ただカッコイイだけじゃない、ただクールなだけじゃないというところが少しでも出ていたらいいなと思いながら演じてみました。(BLCDが)初体験だったので楽しかったです。何かを見失いそうになりました……。
増田さん:見失いそうじゃなくて、見失ってたじゃん、台本(笑)
広瀬さん:見失いましたね(笑)。見失いすぎて「今どこだ」ってなりました。途中あんまり見ずにやっちゃったから、達する指示を見失っちゃって。
増田さん:指示は台本に書いてあるからね(笑)
広瀬さん:なんかもう自分の内に入っちゃってて、「あ、今どこだ」みたいになっちゃいました。
増田さん:自分はどこに向かっているんだろう、って?
広瀬さん:そうです。「あれ? 晴の呼吸がもう聞こえない……」みたいな(笑)。反省です。
増田さん:僕としても一応台本上で順番があるから、逆だったら(先に自分のキャラに「達する」があれば)自分からだと思うけど、今回は司、晴の順番で、司に感化されてって思ってたから、「あれ?」って。
広瀬さん:本当に申し訳ないです。
増田さん:サイレント系かな……って(笑)
広瀬さん:(笑)。でも本当に勉強になりました。この3~4時間で色々学べた気がします。
増田さん:次もいける?
広瀬さん:やりたいです!
増田さん:じゃあぜひとも続編でも我々の出番を。本編に入らなかったら特典で。その時に一皮も二皮も向けた広瀬さんが。
広瀬さん:もしかしたら、余裕が出てる可能性もあるので。
増田さん:それを原作に反映されたらどうする? 「ちょっと余裕出てきたね」みたいな晴のセリフで。
広瀬さん:ありそう。
増田さん:ないよ(笑)
広瀬さん:ないか(笑)
――次に演じてみたいのは?
広瀬さん:晴くんの方が自分が演じる想像がつけられたので、そっちバージョンも演じてみたかったです。
増田さん:次は受けがやってみたい?
広瀬さん:受けの方が難しいと思うんですよね。攻めはまだ想像がつきやすいんですよ。
増田さん:難しいよね。
広瀬さん:僕、増田さんの司も聴いてみたいです。絶対似合うから。
増田さん:ありがとうございます。
広瀬さん:次は逆。ボーナストラックで1シーンだけ逆。
増田さん:よくわからなくなるからやめてくれ(笑)。特典だけ夢オチで逆転させるやつよくある。
広瀬さん:それやりましょ。それがいい。
増田さん:あれ、頭が混乱する(笑)
広瀬さん:(笑)
増田さん:この作品ではこのままでいましょう。これを読んでくださっている方もたくさんいると思うので、「広瀬、受けも待ってます」と。
広瀬さん:待ってます。やれます。高い声も出ます♪
増田さん:高い声だから受けってわけでもないんだよ(笑)
広瀬さん:そこですよね。そういうことじゃない。
増田さん:心ですよ。
広瀬さん:ハート! 両方持ってます!
増田さん:(笑)
――演じてみてのご感想、キャラクターのご感想
広瀬さん:2023年の一番緊張していた仕事だったので、今日という日を終えて、ここから頑張って2023年も歩めそうな気がします。自分がアプローチしてみたものが、ちゃんとそう聴こえているのかというのを、MIXして完成された状態で早く聴いてみたいです。
増田さん:晴は司と恵太とでは話す時に違いがあったり、司との関係値が変化したりと、作中で唯一、他のキャラクターとの関係性の違いが見えるキャラクターでした。BL作品として司との関係を築いていく部分もありながら、ストーリーテラー的な部分もあったので、作品の舵取りをちゃんとしなければいけないなと思って台本をチェックしていました。作品を通してこれが伝わったら嬉しいですし、聴きごたえがあったな、なんて思っていただけると、頑張って良かったなと思います。
――VTuberになるなら、どんなガワを被りたいですか?
広瀬さん:声音も変えられるんですか?
増田さん:変えられるね。
広瀬さん:それなら女性が面白いですね。ちっちゃい子がいいな。
増田さん:何やりたいの?
広瀬さん:生意気なことを言う。でもちっちゃい子だから許してね♪って。
増田さん:……。
広瀬さん:変えます。王子様になりたい。
増田さん:声も変えて?
広瀬さん:はい。イケボなイケメンやりたいです。
増田さん:自分だってバレたくない?
広瀬さん:バレて欲しい。増田さんはどうですか?
増田さん:マスコットキャラみたいなガワでやりたい。
広瀬さん:声は?
増田さん:声はもう(声優として)活動しちゃってるから、バレちゃう。誰がやってるかバレてもいいけど、人格は違う設定で演じ切って、ちゃんとコンテンツとしてVTuberの活動をやってみたいというのはあるね。
広瀬さん:……僕だけちっちゃい子とかイケメンとか……。
増田さん:それは3~4年前のVTuberに対する知識なのよ。
広瀬さん:じゃあまずはガワを被る前に、VTuberというものを知りたいですね。
増田さん:晴はすごいんだよ。21歳でフォロワー6桁いても勉強し続けてる。普通だったら収入見て、「俺配信者でいけるんじゃね?」ってなるのに。
広瀬さん:確かに。僕はまず晴くんに教えを請いたいです。爪の垢を煎じて飲むところからスタートします。
増田さん:教えられるのかな……。
広瀬さん:VTuberは詳しいんですか?
増田さん:VTuberは知らないんだけど、FPSが好きでザッピングしてると絶対VTuberが出てきて、またこの人だって。
広瀬さん:覚えちゃうんですね。
増田さん:そう。トップの人達は色んなSNSで流れてくる。
――おとなりさんに秘密がバレたらどうしますか?
広瀬さん:楽しい展開もあるとこの作品で知って、「え、やだな」ってなるものでもないのかなと思いました。僕はポジティブな方なので、それを機に仲良くなれたらいいな、みたいな方ですね。
増田さん:僕は秘密がないので。
広瀬さん:声優ですか? って言われたらどうですか?
増田さん:声優です!
広瀬さん:堂々と。
増田さん:なんなら近所の子供達にバレたいって思ってるからね。
広瀬さん:もはや「おとなりさんにバレたい」。
増田さん:××役の××の兄ちゃんって思われたい。
広瀬さん:それいいですね。
増田さん:擦れ違うたびにその声で何か言って、「うわあっ」って驚かせたい。
広瀬さん:めっちゃ優しいお兄ちゃん。
増田さん:子供達の喜ぶ笑顔を見られるの嬉しいじゃん。僕は子供達がどういう生活を送っていて、どういう悩みを持っていてというのを知らないんだよ。そんな近所の子達が「あそこに住んでるお兄ちゃん、××役なんでしょ」って。それができるなら秘密はバラしていきたい。
広瀬さん:二人ともポジティブな方ですね。逃げない。
増田さん:子供ってすごく素直に「嘘だ」って言ってくるから、こっちも嘘だって言われる為に全然違う声音で「おじちゃん、あのキャラやってるよ」って言うと、「嘘。全然違う声じゃん」って言われて、そこでガラッと声を変えると「うわ~」ってなる。なったことない?
広瀬さん:まだないですね。味わってみたいな。可愛いな。
増田さん:で、また声を普通に戻すと「あれ?」って言う。
広瀬さん:子供も楽しいでしょうね。
――発売を待っている方へのメッセージ
広瀬さん:晴と司の純愛やむず痒いような心の動きを感じ取って楽しんでいただけたらなと思います。僕自身としては、新たなお芝居も込めてみました。皆さんが盛り上がったら、もっともっと作品が続く可能性もあるので、ぜひガンガン宣伝していただけたらと思います。
増田さん:純愛もあり、秘密の共有もあり、そういう関係にはならないけれどちょっと相手を焦らせるキャラクターもいたりと、BL作品としての見たい、聴きたい要素が散りばめられていて、BL初心者の方もBLの世界観を存分に味わえる優しい作品になっていると思います。広瀬さんの初めてのBLCDということで、今までBLCDを聴いたことがなかったファンの方々も、広瀬さんならちょっと聴いてみようかなと思っていただけると。
広瀬さん:そうなってくださったらすごく嬉しいですね。
増田さん:BL作品をたくさん愛している方にも、まだちょっと手を出したことがないんだよなという方にも大切な1枚になると思いますので、ぜひとも聴いていただけたら嬉しいです。
「バーチャルくんはおとなりさんから逃げたい」ジャケット
  • バーチャルくんはおとなりさんから逃げたい
  • 2023.04.14 release
  • CRWS-0079 / ¥3,000(税込¥3,300)
    • あきちはや
    • 増田俊樹 広瀬裕也