寺野くんと熊崎くん2
熊崎柊弥役 谷山紀章さん
寺野匠海役 小林千晃さん
左から:寺野匠海役 小林千晃さん、熊崎柊弥役 谷山紀章さん
――収録のご感想をお願いします
小林さん:久しぶりの収録でもスムーズに進んで、とても楽しかったです。前回はコロナ禍で紀章さんと2人きりの収録でしたが、今回は他のキャストの方々とも一緒に録れました。スタッフさんが女性ばかりで、女性に囲まれ見守られながら(笑)。前回以上に2人の恋模様が描かれていて、演じがいもありました。
谷山さん:僕は疲れました(笑)
小林さん:素直ですね(笑)
谷山さん:(カラミの)回数が多かったのと、台本で72ページというボリュームだったので、時間と労力をかけたものになりました。前回は確かにコロナ禍だったので随分経ったなという印象です。長丁場もリズムだったりするんで、滞りなくスムーズに収録できたのはすごく良かったなと思います。ね?
小林さん:はい。休憩1回ですんなり行けて良かったです。
――熊崎くんの好きなところは?
小林さん:一途なところです。
谷山さん:ヤンキーキャラだけどヤンキー的なエピソードって実はあんまり出てきてないんだよね。
小林さん:そうですね。
谷山さん:マインド的にはヤンキーなんだろうけど。
小林さん:口調とか不器用さは元ヤン感がありつつも、基本的にずっと可愛いです。
谷山さん:不器用な男ではあるよね。
小林さん:だからこそ寺野くんも愛おしく思えるんだと思います。
――寺野くんの好きなところは?
谷山さん:寺野くんはまず見た目がいいですよね。
小林さん:(笑)
谷山さん:なんかすごいシュっとしてていい。作中でもそうだし、普通にこの世の中に存在していても「あの人素敵ね」なんて言われるタイプだと思うので、そこがまずいいですね。で、そんな彼なのに一途。クズ属性じゃないというのがまたいい。端正なルックスをしている人って結構クズな奴もいるけど、ちゃんとしたイケメンって意外と性格もいいんだよね(笑)
小林さん:わかります(笑)
谷山さん:寺野くんもそういうタイプなのかな。見た目も頭もいいのに熊崎くんに一途であるというところが、ものすごい魅力だと思いますね。でもあれでしょ? 誰かに一途になっているのを見ると奪いたくなる属性の人もいるじゃん。
小林さん:一定数いますね……。
谷山さん:今回出てきた向葵ちゃんがそっちじゃなくて良かったね、って(笑)。闇属性だったら面倒くさいことになる。「ヤバイのに目をつけられたね」みたいな(笑)
小林さん:熊崎くんの職場まで嫌がらせに来てみたり(笑)
谷山さん:いい子で本当に良かった。今後寺野くんはそういう誘惑がいっぱいあるんじゃないかな。熊崎くんよりは寺野くんの方がモテそうな気がする。
小林さん:就職してからも大変かもしれないですね。
谷山さん:「寺野さーん」ってぴよぴよした後輩の女の子達が。
小林さん:熊崎くんも気が気じゃないですよ。
谷山さん:本当だよ。
小林さん:寺野くんはたぶん天然人たらしなんです。でも「熊崎くんの好きなところ」に戻っちゃうんですけど、熊崎くんにも言えるかもしれないです。イケメンとはまた違うけれど、一見怖いし近寄りがたいのに一途というギャップがあるし、寺野くんのことを誰よりもわかってくれているし、寺野くんはめっちゃイケメンなんですけど、みんながイケメンイケメン言う中で、熊崎くんが容姿ではないところを見てくれているのは、寺野くんが熊崎くんに一途になれる要素だと思います。
――学祭の想い出
谷山さん:俺は大学行ったことないんで、学園祭は中学か高校くらい。どっちも楽しかった想い出がありますね。中3の時はクラスで劇をやるのに、大道具から小道具から全部自分達で作って。遅くまで学校に残ってみんなで作業したのは本当に楽しかった。まさに青春。「あの頃に戻りたい」シリーズね(笑)
小林さん:(笑)
谷山さん:あの頃は良かった。
小林さん:楽しかったですか?
谷山さん:そう。「あの頃は楽しかった」シリーズ。懐古趣味全開で。高校の時は陸上やってたからバンドはやってなくて、でも周りの友達はバンドやってたから学祭にも出てて、ちやほやされてるのを見て「いいなぁ」と思ってた(笑)。「いいなぁ、バンド。でも俺陸上で走んなきゃいけないし」って。
小林さん:紀章さん世代はめちゃくちゃ有名なバンドも多かったですよね。
谷山さん:バンドブームだから、バンドやってる1個上の先輩とかもすげーモテてたし、バンドやってる人いいなぁ、同級生の奴らもバンドやってていいなぁって思ってた。
小林さん:その頃は走ってたんですね。
谷山さん:うん。高2まで陸上やってて、高2の最後に「すいません、辞めます!」って。俺結構速かったんで、めっちゃ止められたけど(笑)。「なんで辞めるんだ!」って日体大出身の怖い顧問に言われても「いや、すいません、でも俺、もう遊びたい」(笑)
小林さん:(笑)
谷山さん:辞めた後の高3の中頃に「紀章、ちょっと歌ってよ」って言われてバンドに入れてもらって、街のライブハウスとかではやってたんだけど、学祭で歌う機会はなくて、見る方で楽しんでた。でももう1回あの頃をやり直せるんだったら、バンドで学祭でハルヒばりにやるよ、俺は。
小林さん:すごい。
谷山さん:「God knows...」やるわ。
小林さん:まんまハルヒじゃないですか(笑)
谷山さん:世代も違うし(笑)
小林さん:その頃はまだハルヒはないですね。
谷山さん:うん。だから『けいおん!』とかで育ってる世代はいいなと思って。小林くんって94年(生まれ)で『ハルヒ』とか『けいおん!』の世代でしょ?
小林さん:まさにそうです。高校でバンドやりました。
谷山さん:マジかよ! いいな。
小林さん:ライブハウスでやるほど本格的じゃなくて、なんかみんなバンドやるみたいな感じで同じ学年で組んでました。
谷山さん:楽器はやってたの?
小林さん:ちょろっとギターをやりつつボーカルやったりしてました。
谷山さん:いいね~。
小林さん:楽しかったです。不思議と練習が楽しかったですね。学祭で披露するだけなんですけど、学校終わりにみんなでバイト代使ってスタジオ借りて練習した、その時間がなんか楽しいんですよね。
谷山さん:俺は高3になって、同級生がやってたバンドのボーカルが、バイクで足折って次のライブ出られないからピンチヒッターで歌ってくれって言われて。
小林さん:すごい、漫画みたい。
谷山さん:で、歌うんだけど、結構評判良くて。歌上手いのも知られてたし、ライブ終わった後、近所の女子高でバンドやってるボーカルの子が「教えてください」みたいに来るわけ。でも俺いまだにそうなんだけど、自己流でやってるから人に教えることができない(笑)
小林さん:そうなんですね!?
谷山さん:「えっとね、たぶん腹から声を出すイメージで……」しか言えない(笑)。「はい、わかりました……」って言われて、全然いい仲にもなれず(笑)
小林さん:(笑)
谷山さん:もっと手取り足取り上手く教えるスキルがあったら、付き合えたりできたと思うんだけど、発展せず(笑)。俺の至らなさ。
小林さん:自己流でやってきたが故に。
谷山さん:そう! だから今めっちゃやり直したい、あの頃。
小林さん:(笑)
谷山さん:学祭とかの話になると、そうなっちゃうんだよね。あの頃は良かったとか、もう1回やりたいとか。
小林さん:後悔が。
谷山さん:そうそう、後悔。今楽しいからいいんだけどね。学祭も学祭で楽しかった。
――発売を待っている方へのメッセージ
小林さん:前作をたくさん買っていただけたからこそ、第2弾に繋がったと思っています。皆さんのおかげで続編を演じさせていただけることになり、嬉しい気持ちでいっぱいです。本当にピュアで、演じている我々もハッピーになれるような、寺野くんと熊崎くんの2人をより好きになれるようなストーリーでした。長時間の収録で大変さもありましたが、それ以上に楽しい作品だなと思えたので、感謝の気持ちでいっぱいです。ぜひCD第2弾もたくさん聴いていただいて、『てらくま』の世界に浸っていただければなと思います。
谷山さん:ほぼ一緒になりますけど、続編が出るということ、感謝してますね。作品が支持されていて、先生が情熱を持って続編を描かれたから第2弾も音声を、ということで我々が現場に駆り出されたというのは、とてもありがたいことです。責任を持って演じさせていただきました。お互いを信じきったピュアな2人の純愛ものです。皆さん、この純愛ストーリで満たされてください。ありがとうございました。
小林さん:ありがとうございました。