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『泥中の蓮』 キャストインタビュー |
※ネタバレ注意※ インタビューの中には『泥中の蓮』の途中の展開やエンディングについてのコメントもあります。ご注意下さい。 |
インタビュー 1 2 |
橘元春 役 増田さん 橘秋生 役 小林さん |
--収録のご感想 |
増田さん: 台本を読んでいて自分が演じるキャラに騙されるのは、なかなかないことでした。 「彼はなんでこんなことをするんだろうな?」というのが最後のエピローグに紐づけられていて、最後に「こういった意味があるから、今までこんな風にやってきたんだ」となるのは珍しい作品、役どころだったので、役者冥利に尽きるといいますか、面白い挑戦ができる役に出会えたと思いました。 小林さん: 今までもいくつかBL作品には出させていただきましたが、どこか陽の部分がある作品が殆どで、負の方向に振り切っている作品は今回が初めてでした。 収録も空気が重いというか、正に泥の中にいるような感覚でできたので、役者としてはすごく面白かったですし、世界観に入り込むことができたと思いました。 実りのある収録だったなと感じております。 |
--演じたキャラクターのご感想 |
増田さん: すごい人だなって……。 数年離れるのも、彼にとっては目的があって賭けでもあって、見つからないようにしているけど、見つかることを求めている。 どこであの気持ちが芽生えたのか、両親を亡くす前なのか、失くした後なのか、先天的なものなのか後天的なものなのかはわからないですが、あれだけの執着心を持っているのが、すごいキャラクターだと思いました。 小林さん: 途中からは剥がれちゃいましたが、外から見たらすごくいい弟でも中身は実は……というところが、僕に似ているかなって。 僕も決して内面がきれいな人間ではないので、でも秋生くんと似ていると言ったら語弊がありそうな……。 増田さん: 大丈夫ですよ(笑) 小林さん: じゃあ、僕にそっくりなキャラクターだと思いました(笑) 本来は自分の裡に色々あっても言葉にはしないけれど、それを敢えて口に出せるのがドラマCDやアニメの面白いところで、僕もモヤモヤしたものを吐き出せずにいる人間だから、そういうのをそのまま出して表現できるキャラクターと巡り合えたことはとても楽しかったです。 よくもあそこまで黒くなれるものだなと思いましたね。 どこからあの感情が芽生えたのかは僕も気になるところで。 そういうところは共通しているね。 お互いどこからそういうのが始まったのか。 増田さん: ですね。 小林さん: 色々想像してやっていくとどんどん深みに嵌っていくキャラクターで、作ろうと思えばどんな方向にでも病んでいけて、本当に作り甲斐があったなと思います。 |
--相手のキャラクターの印象 |
増田さん: 酷いキャラですね。 女の子を邪険に扱って。 小林さん: そこな。 増田さん: 物のように。 よくないですよ、ああいうの。 小林さん: すみません。 秋生によく言っておきます。 増田さん: 本当にダメですよ。 小林さん: 女の扱いに対してのとこだけか(笑) 増田さん: 女の子の扱いが悪い男はダメです。 僕は元春くんとは似ていないので、例え相手が女の子でもあんなに簡単に体を預けられない。 小林さん: ほう。 増田さん: 「好き」がないと無理じゃないですか? 小林さん: 「僕(秋生)はよくわかりませんけど」。 増田さん: え? 「好き」がなくてもできるんですか? 小林さん: 「僕はよくわかりませんけど」。 そういう人もいるんだよ。 増田さん: ああ! びっくりした(笑) 人を愛さないとできない、ということがわからないのかと。 「僕はできちゃうんで」って。 小林さん: いやいや、違う違う(笑) 増田さん: 秋生はそういうところが元春と似ているのはやめて欲しかった。 でも本当にねえ、良くないですよ。 小林さん: わかった、わかったよもう(笑) 増田さん: (小林さんが秋生に)似てるって言ったじゃないですか。 ダメですよ。 小林さん: そこが似てるとは言ってない(笑) 小林さん: 元春のやっていることはあれですが、それも結局は秋生を思ってのことであって、秋生が間違った道に行こうとすれば正してくれるし、「あんなことしてるくせに、なんでそんな正当なこと言うんだよ」というギャップはあっても、やっぱり兄ちゃんなんだなというのを言葉の節々に感じます。 秋生の方がしっかり者に見えていても、やっぱりちゃんとお兄ちゃんなんだ、と感じるキャラクターでした。 増田さん: 大人ですからね、元春は。 |
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