シュガードラッグ 薬学side2
玉森英人役 吉野裕行さん
金指陽介役 小松昌平さん
東間守孝役 羽多野 渉さん
左から:玉森英人役 吉野裕行さん、金指陽介役 小松昌平さん、東間守孝役 羽多野 渉さん
――収録のご感想・演じたキャラのご感想
小松さん:CD2巻は(吉野さんと羽多野さんの)おふたりともちゃんとお芝居で絡むのは初めましてな感じだったので、ずっと緊張していたなと思い出しながら収録していました。今回は久しぶりの収録でしたが、緊張した感じが出てしまっては陽介としては違うし、休憩時間におふたりが色々な話をしてくれたので、前よりリラックスできたなと思います。
吉野さん:1巻から2巻もそうでしたが、今回もとにかく久しぶりの収録なので、思い出すのが大変でした。なんとなくは勿論覚えているんですよ。ただ細かいところは聴いている人達の方がすごくしっかり覚えていて、聴き込んでキャラクターを補完しているから、こっちがそれに追いつかないんですよね。だから皆さんの記憶に残っているキャラクター像まで持っていけるようにするのが大変だったなと思いました。
羽多野さん:前作では得体の知れない怖さのある、「どういう人なんだ!?」という登場の仕方でしたが、こんなに大活躍させていただけてありがたいです。前作では見えていなかった東間の色んな面が今回は見えたので、新鮮な気持ちで収録させていただきました。
――演じたキャラクターの好きなところは?
小松さん:なんだかんだめちゃくちゃ頭が良くて、メリット・デメリットで考えるところです。僕もわりとメリット・デメリットで考えるタイプなので、近しいものを感じますし、でもここまではっきり割り切れるのはすごいなと思います。今回はそれが悪い方にも行ったり、良い方にも行ったりしてドラマが生まれて、最終的にはいい感じに落ち着きました。陽介のこういうところも主席達が気に入ってくれた魅力だろうなと思います。
吉野さん:もう頭が良すぎます。1巻で春くんにちょかい出していた時から、この人の見ているところが他の人と違うと僕は感じていて、そこがすごく好きです。勿論研究においてもとても賢くて、もう賢いしか出てきません。とにかく賢すぎる人。賢いですね。
小松さん・羽多野さん:(笑)
羽多野さん:巻末トークともちょっと被っちゃうんですが、何かを強く信じ抜くこと、何があっても目的を達成しようとする強いところがとてもいいなと思いますし、自分にはないものとして憧れる部分でもあります。好きという感情は何者にも勝るなぁ、と思わせてくれるところは尊敬しています。
――好きなシーンやセリフは?
吉野さん:常に陽介が汗をかいているところ。
小松さん・羽多野さん:(笑)
吉野さん:あとね、弱点の話になって、東間が陽介の弱点を聞き出そうとした時、自分はもう完全にふたりに弱みを握られている側なのに弱点を考えたり、そうしておきながら「玉森さんも完璧じゃないからね」みたいなフリをして急に玉森を売り出すところです!
羽多野さん:(笑)
吉野さん:自分の弱点を語らず、「あなたが崇拝しているこの人だってそんな完璧じゃないんですけどね」みたいに言うから、東間が「ええ、そうなんですか?」ってなって、話が流れていった。玉森も優しいから、「じゃあどういうところか聞こうかな」ってなってて。
小松さん:上手い論点ずらしを(笑)
吉野さん:そう。だから生き方上手なのよと思って見ていました。
羽多野さん:確かにすごいですよね。
吉野さん:僕は「こっちに振って逃げたな」「自分は言わないんだ」って思った。でも玉森は優しいから乗ってあげて。
小松さん:気づいてはいそうです。
吉野さん:僕だったら「いやいやいや、ちょっと待って、お前の話じゃん! なんでこっちに振ってんだよ!」って絶対拒否すると思いましたよ(笑)
小松さん:僕は東間さんが鼻血を出しているアクションシーンです。
羽多野さん:おお。
吉野さん:(笑)
小松さん:あの辺りの怒涛の展開。
吉野さん:やばすぎるところね。
小松さん:玉森さんへの激しい執着も見えて。陽介的にもあそこが分岐点になったかなって。「流石に俺も蚊帳の外じゃないな」って割って入って行ったので。あそこで逃げなかったことで、こういう終わり方になったんだろうなっていう。
吉野さん:ダブルキルして2人落としましたからね。
小松さん・羽多野さん:(笑)
小松さん:そうですね。
吉野さん:だって切り捨てなかったからね。
小松さん:陽介はふたりとも欲しくなっちゃったから。
吉野さん:あれを提案できる辺りがさ、本当に賢〔さか〕しい男だ。本当によく言うなって。ちゃんと自分の立場もわかっているんだろうけれど、でもこれだけ頭のいい玉森が自分を切るようなことをしないっていうのも、わかってるんだよね。
小松さん:玉森さんにもメリットがあることをちゃんと提案して。
吉野さん:すごいよね。自分から「だから助けて下さい」ってなかなか言えないですよ。
羽多野さん:僕はおもちゃのシーンですね。おもちゃにイかされたの初めて……(笑)
小松さん:(笑)
羽多野さん:そもそも受けはそんなに多くないんですよね。
小松さん:ですよね。
羽多野さん:BLのドラマCDを15年ぐらいやらせてもらっていますけど、よくよく考えたらおもちゃは……。
吉野さん:確かにね。
羽多野さん:人が相手の時はやっぱり呼吸なので、アドリブで呼吸を合わせていくんですけど、おもちゃにイかされるのは頭の中でそのおもちゃがどういう動きをしているかみたいなことをひとりで考えてて、孤独な戦いだったなと思って。こっち(玉森と陽介)はよろしくやっているのに、その間に「東間さん、どうですかね?」「え~、今こっちはですね」。
小松さん:別現場のレポーターみたいな(笑)
羽多野さん:だからこのおもちゃがどんな音をたてて、どんな動きをしてというのが入った完成版が楽しみです。
小松さん:僕もスイッチを入れる音をどうしようか迷いました。でも音も入るから流石に息は入れなかった。現実にはスイッチ入れるのに「うん」とかやらないから。
羽多野さん:「うん」「あぁん」だと、何がきっかけでそうなってるのかわかんなくなっちゃう。
小松さん:だからこっちもパスを渡せませんでした(笑)
羽多野さん:そうだよね。勝手に入れられて、勝手に始まって、すごく孤独だった(笑)
小松さん:たまに「東間さんどうですか?」って。
羽多野さん:そうそう。
吉野さん:確かに見たことないから……。
羽多野さん:そうなんですよ。イメージするしかない。初めて名前も知りましたもん。
吉野さん:正式名称がわからなかったり。
羽多野さん:アクセント問題もありましたもんね。
吉野さん:商品名だとまた違ったりとかもあるんでしょう? にしても知らないもんね。
羽多野さん:知らなかったです。
――発売を待っている方へのメッセージ
小松さん:1巻から出させていただいて、陽介の物語としては3巻で一旦、一件落着となりました。このお話はすごく考えさせられるし、まだ登場していない主席の存在だとか、クローンだとか、色々と続きも気になるので、一ファンとしてもこれからを楽しみにしています。今回の陽介と玉森主席と東間主席がどうなるのか気になっている方も多いと思いますので、CDを聴いて、こんな感じになったんだよというのを皆さんに楽しんでいただければと思います。
吉野さん:原作を楽しんでいらっしゃる方々は、内容を把握していると思うので、ドラマCDを聴きながら原作を見て、「あ、ちゃんとそういう芝居をしているな」と感じていただけたらとても嬉しいですね。CDではリライトされている部分もあって、全てが漫画通りではないですが、しっかりと漫画に寄り添っているので、ぜひぜひそこを楽しんでいただければと思います。
羽多野さん:2巻から参加させていただきました。今回の東間はじめっとしたシーンもあれば、激情に駆られるシーンもあり、はたまた可愛らしいシーンもあり、色んな面を表現できました。たくさんの方にドラマCDを楽しんで聴いていただけたら嬉しいなと思います。