『ギヴン-given-5』キャストインタビュー




後列左から ニュースの音声役 中井美琴さん、ライブハウスのスタッフ役 工藤雅久さん、宮崎 遊さん、蒔村拓哉さん、板谷翔吾役 榎木淳弥さん
前列左から 村田雨月役 田丸篤志さん、梶 秋彦役 日野 聡さん、中山春樹役 内匠靖明さん、佐藤真冬役 斉藤壮馬さん、上ノ山立夏役 古川 慎さん

――収録のご感想

斉藤さん:シリーズを長く続けさせていただいて、今回また同じキャスト、スタッフさんで続きがやれたことが本当に幸せです。僕は本編に先行してPVで真冬を収録させていただいたんですけど、その時に原作を読んで感じたエモーションが、今日この場で何倍にも増幅されて、クライマックスのシーンでは泣いてしまいました。改めて『ギヴン』という作品の熱と、このチームの最高さを感じました。素晴らしい収録だったと思います。

古川さん:もう斉藤くんがほとんどのことを言ってくれました。真冬を中心にこのチームが回っているところもあるから、きっと僕よりも斉藤くんの方が感じるものはすごく大きいんじゃないかと思います。立夏の、真冬との関係がまだまだ初々しいところは、演じていて楽しかったです。このチームだからできるものもあって、ライブのシーンでは、収録中はバンドの音楽が全く入っていないのにエモーションがひたすら伝わってきて、すごかったです。『ギヴン』をこれまでやってきて、面白い作品だと思っていたんですけど、今回はそれを大きく塗り替えるくらい充実した収録になりました。

内匠さん:5巻目ともなるとお馴染のメンバーみたいになってくるのが僕はすごく好きです。収録でしか会えないんだけれども、みんなで築き上げたチームワークみたいなものが感じられるのが好きで、今回もそういうものが感じられたのがとても楽しかったです。後は収録の合間のやりとりも「あ、このメンバーが集まるとこんな感じだった」みたいな会話が終始あって、収録中だけじゃなくて収録外のところも含めて、改めてこのメンバーで『ギヴン』という作品に携われたことが嬉しかったです。収録は個人的に挑戦もさせていただきました。普段の収録だと、セリフとセリフが被ると聴こえにくくなってしまうので他の人のセリフにはあんまり被らないようにすることが多いんですけど、涙を浮かべてしまうシーンでは思ったように演じてみたくて、日野さんに「声が重なっちゃったらすみません」と相談しました。そうしたら「そんなの気にせず、やりたいようにやって」という言葉をいただいて。
日野さん:いいこと言ったね。
一同:(笑)
日野さん:いいこと言った。
内匠さん:(笑)。思い切って演じさせていただきました。本当に収録の雰囲気も内容も楽しかったです。

日野さん:内匠くんが言ったように、すごくいいことを言った日野聡です。
一同:(笑)
日野さん:5巻目ということで、こうしてこのメンバー、スタッフさん、スタジオで『ギヴン』の収録に関われるというのが本当に幸せなことだなというのを、今日改めて強く感じました。今まで以上に自分のモチベーションも高くて、ちゃんと秋彦、そして春樹、雨月に対してきっちり答えを出さなきゃいけないという、秋彦と同じ心情で自分も収録に臨んていました。録っている最中は色々複雑な心境もあったんですけれども、終わった瞬間ものすごくすっきりしている自分がいて、また今後ドラマCDに関わらせていただける時には違う秋彦と向き合える喜びも感じています。6巻、7巻、8巻と延々と『ギヴン』と関わっていたいなと思える、そんな今日一日でした。本当に皆様に感謝しております。ありがとうございました。

田丸さん:前の収録から結構経っているし、雨月は他のキャラクターと比べたらそこまでセリフは多くないんですけど、この収録現場に来て「帰ってきたな」という感覚がありました。前回の収録の時にこういうエピソードがあったなということをこの場に来たらぱっと思い出せたりして、「ああ、自分はこの作品が好きだったんだな。好きなんだな」というのが自分でもびっくりするくらい感じられました。収録をやり切ってちょっと肩の荷が下りた部分もあるんですけど、今回雨月の心境としてはなかなか難しいところもあって、もう一回ここで何を喋ろうと考え出したら、なんか雨月以上に自分が引きずり始めて、「ああ……」ってなっています。


鹿島 柊役 増田俊樹さん

――CDとしては5年越しで一つの結論を出す春樹・秋彦・雨月。彼らについて思うことは?(2020/02/25追加)

斉藤さん:真冬は春樹さんと梶さんの間を彼なりに直観的に感じ取っている人で、真冬が感じているヤキモキは僕もずっと思っていたので、春樹、秋彦、雨月の三人のひとつの形が見えて良かったなと思います。そこに至るまでの話には、一読者一視聴者としてすごく感じ入るところがありました。さっき内匠さんも仰っていた泣きのシーンとか、ヤバかったですよね。
古川さん:(頷き)
斉藤さん:「おお! 内匠さん、攻める!」って。
内匠さん:(笑)
斉藤さん:でも最高で。あれはもうこの場で一緒に掛け合いをしていないと絶対に生まれてこないニュアンスでした。

古川さん:立夏のポジションから見ると、彼らのことを本当に知ったのは5巻の最初の方なんです。
内匠さん:そうだね。
斉藤さん:そのポジションは嫌だな。
古川さん:なんだかよくわからないうちにギスギスしている状態になっていて、よくわからないうちにいい感じになっているということで、立夏からすると完全に置いてきぼりです。
一同:(笑)
内匠さん:一番置いていかれているよね。
古川さん:そういうところもありつつ、僕本人の目線では、5年越しで引っ張ってきているものにどんな決着がつくんだろうと気になっていました。今回の春樹さんはなんというか、ヒロイン感?
内匠さん:(笑)
古川さん:収録中に内匠さんに言わせていただいたんですけど、ものすごくヒロイン感があるんですよ。相手のことをちゃんと待っていて、信じ続けている、でも自分も辛くて、みたいなところがすごく愛おしく見えて。で、梶さんの方も過去の諸々があって未だに吹っ切れずにいたところを、今回清算するために雨月に直接話をしに行って、ちゃんと吹っ切って、その後、春樹と二人でいる時に告白する。この流れがエモすぎてすごいなと思いました。ここで終わるかと思っていたら「羽化前夜」があって、この時実は梶さんがこういうことを考えていたんだというのが描かれていて、「羽化前夜」の後でもう一度最初から読むと「うわ~っ!!!」となります。エモさの濁流です。
内匠さん:濁流(笑)
斉藤さん:確かに。
古川さん:僕はこの流れがとても好きです。こんなにエモい塊があるのに、立夏はなんで気づかないんだ!
斉藤さん:そこが可愛い(笑)
古川さん:勿体ないなと思いつつ、後ろで収録を聴いて感動しておりました。幸せになって下さい。
内匠さん:(笑)
古川さん:梶さんと春樹さん、本当にお疲れ様でした。
内匠さん:最終回みたい(笑)
田丸さん:終わったみたいになるから(笑)
古川さん:これまで色々とすれ違っていたから、やっとひとつのラインに繋がったのかなというところで少し安心しています。

――次は内匠さん。
日野さん:梶秋彦役の。
内匠さん:なんで? なんで?
斉藤さん:この流れ知ってるぞ(笑)
内匠さん:すぐ先に喋りたがる。
日野さん:5年かけての決着ということで、春樹にしろ、秋彦にしろ、雨月にしろ、みんな不器用すぎですよね。日本の男って感じですね。
一同:(笑)
日野さん:恐らく外国の人だったらありえないって言う。
内匠さん:そうかもしれないですね。
日野さん:だからなのか、古川くんも触れてましたけど「羽化前夜」で秋彦泣くんだ、って。春樹に告白した後からのまたもうひと涙ある展開で、自分自身も収録の時に込み上げてくるものがあって、改めて秋彦と出会わせてもらえてすごくありがたいなという思いでその瞬間マイクの前に立っていました。三者三様それぞれの道を進んでいけるようになったのは真冬の影響がすごく大きいと思うので、秋彦として真冬に感謝ですね。なので「真冬ありがとう」という気持ちです。
斉藤さん:(真冬で)どういたしまして。
一同:(笑)

――次は田丸さん。
内匠さん:そこ行くの?
一同:(笑)
古川さん:乗っかってきましたね。
斉藤さん:様式美ですから。
田丸さん:僕は雨月というキャラクターを演じさせていただくことになった時に、まさか「ばいばい」と秋彦に言うとは思ってなくて……。
日野さん:うん……。
田丸さん:で、雨月は一人でいて、そこにもしかしたら秋彦が帰ってくるんじゃないか、みたいな想像しつつ、でもそうじゃないっていうのもわかっていて、前向きな気持ちもありつつそれがもう苦しくて、っていう雨月の気持ちを僕は今すごく引きずっているので……。
内匠さん:さっきからずっとね。
田丸さん:たぶん完全に第三者目線なら春樹と秋彦よかったな、みたいな感じになるはずなんですけど、今僕はなれないんで……。
古川さん:しょうがないです。
内匠さん:しょうがない。
田丸さん:なんか、ちょっと……。
古川さん:いい出会いがありますよ、これから。
田丸さん:田丸としては二人におめでとうという気持ちもありつつ、雨月はこの後どうなっていくのかなっていう心配と、でも雨月なら大丈夫なんじゃないかなという期待というか希望というかの両方があります。

――最後に内匠さん。
内匠さん:まず皆さんありがとうございます。
日野さん:何が?
内匠さん:僕の春樹のために、皆さんありがとうございます。
斉藤さん日野さん:(笑)
古川さん:そう言われると全部台無しになりますけど(笑)
田丸さんあぁ!?
内匠さん:「あぁ!?」って一番大きい声。
古川さん:大きい声で言う権利がある人ですよ。
内匠さん:確かにね(笑)。コミックスを読んで下さった方も、CDを聴いて下さった方も、春樹を応援して下さった皆様はたぶん「よかった」って言って下さると思いますし、僕も演じている時は本当にそういう思いなんですけれども……。
日野さん:けれども……?
内匠さん:内匠靖明としては、春樹さん優しすぎるなっていうのが。前にナレーションで「打ちのめされた」ってあったし、秋彦に言われた結構傷つく言葉の雨あられが僕からしたら「はい、終わりー!」。僕の中では秋彦とは無理!
日野さん:「それ言っちゃった?」って?
内匠さん:そうそうそう。「それ言ったらアウトー!」なのに、好きなのはわかるけど春樹いい奴すぎるなっていうのが。でもそんな春樹だからこそ、これから秋彦と仲良く幸せになって欲しい思いもあるし、秋彦がまた違う人にフラフラと行かないのかなっていうのがお母さんみたいな目線で心配。
日野さん:信じられないの?
内匠さん:いや、そういうわけじゃないんですけど心配で。もはや秋彦の「秋」は「男心と秋の空」から来ているんじゃないかっていうくらい心配で。
日野さん:信じられないの……?
一同:(笑)
内匠さん:あれだけ傷つけたんだから、ちゃんと信じられるような態度を春樹にやってもらわないと困りますよっていう。
日野さん:信じてあげないと。お互いが信じ合わないと。
内匠さん:だから、その信じさせてくれる態度をちゃんと取って下さいよ、秋彦さん。
日野さん:片方だけだと上手く行くものも行かなくなる。
内匠さん:なんで丸め込もう、丸め込もうとしてくるの(笑)
日野さん:(笑)
内匠さん:「わかりました、頑張ります」でいいんじゃないの、ここは。お互いに傷つけ合ってきたかもしれないけど、僕は特に秋彦が傷つけた! と思っているので、ちゃんと償いながら幸せになって欲しいと思っています。皆さんと一緒にこの二人を見守りつつ、ギヴンというバンドを見守りつつ。そう、僕は今回聴いていて、壮馬くんの声が皆さんに届いて欲しいと思いました。
斉藤さん:ありがとうございます。
内匠さん:なのでこれからもこのメンバーで演じていけたらなと思います。本当にありがとうございました。


左から 植木 涼役 八代 拓さん、八木玄純/矢岳光司役 濱野大輝さん

――リスナーさんへのメッセージ

斉藤さん:この素晴らしい作品を、こうして今まで作ってきたメンバーと一緒にまた作ることができる喜び、そういうチャンスをいただけたこと、それこそがまさに「given」、天からのギフトだと思います。「ギヴン」というバンドの不器用な人々の物語は、今回一旦形になったようにも見えるんですけれども、コミックスの最後にはちゃんとto be continuedと書いてあったので、きっとこの先もこのバンドで、このメンバーで演奏し続けることができると信じています。『ギヴン』をよろしくお願いします。

古川さん:斉藤くんの言葉に繋ぐ形になるかもしれないんですけれども、物事には始まりがあれば終わりもあります。この物語もいつかはきっと終わりが来てしまうんじゃないかと思っています。その時に最後まで自分達の声で彼らの物語を紡げていられたら、それは本当に幸せなことですし、立夏として皆さんの心に響くようなお芝居を届けられたら嬉しいです。今回で僕は『ギヴン』という作品の完全なファンになりました。これからも何卒よろしくお願いします。ありがとうございました。

内匠さん:この5巻は春樹にとって人間的にとても成長した……、むしろ成長せざるをえない出来事のオンパレードでした。でもそれは春樹だけじゃなくて、メンバー全員がそれぞれ傷ついたり悩んだり、もがきながら進んでいるので、今回CAC審査に落ちてしまったこともそうですが、今後バンドとしての強さや成長になってくるんじゃないかと思っています。これから先、人間として成長したメンバーの奏でる音楽をどんな風に皆さんに届けられるのか、すごく楽しみです。それこそ僕も『ギヴン』のファンの一人ですので、読者としても楽しみにしております。あ、最後に、集合写真を撮る際、今回は春樹さんを!ということで、主役じゃないのに真ん中に座らせてくれたメンバーのみんな、ありがとうございました(笑)。この素敵なメンバーを引き続きよろしくお願いします。

日野さん:5年という長い歳月、各キャスト、スタッフ皆さんが魂込めて『ギヴン』という作品に関わらせていただきました。真冬の言葉にもある「届け」という想いを、みんなが詰め込んで収録に臨みました。その想いをぜひこのドラマCDでたくさんの『ギヴン』のファンの方に感じ取っていただけたら嬉しいですし、そういう強い想いで作品に向き合っております。ぜひ楽しみにしていて下さい。

田丸さん:まずはまたこうやって雨月というキャラクターを演じることができて嬉しかったです。口数の少ない雨月なので、どういった人なんだろうと思うことも多かったんですけど、5巻でより彼のことがわかったし、逆に彼のことがもっと知りたいなとなりました。この作品は毎回クオリティが上がっていて、毎回最高傑作と言えるんじゃないかと思っていて、なので僕も今回は本当に自分の中でもモチベーション高く臨ませていただきました。そして、また雨月として6巻、7巻と関わることができたら嬉しいなと思える収録でした。ぜひ聴いていただけたらと思います。